ごあいさつ

朝の風景

向粟崎小学校校長 岩木智子

 

児童玄関の中央にある、向粟崎小学校のイメージキャラクター「はまなっしー」が描かれた2枚の扉の前に、登校前の子どもたちは、4列に並んで待っています。私の人影が見え、鍵をあける音を合図に、子どもたちは列を整え始め、おなかいっぱいに息を吸い込みます。

開いた両手で扉を押し開けると、朝の光が差し込み、笑顔いっぱいの子どもたちが、

「おはようございます。」

と、元気なあいさつをプレゼントしてくれます。あいさつのプレゼントは列が途絶えるまで、まだまだ続きます。

 ようやく列が途絶えた頃には、今度は、何メートルも離れた木の下で体が反り返るくらいに息を吸い込んだ低学年の子どもたちが、

「おはようございます。」

と、声を張り上げます。

 もちろん元気な子ばかりではありません。恥ずかしげに、上目遣いで顔をのぞきながら「おはようございます。」

 友だちとけんかしたのか、いつも元気な子が、今日は不機嫌そうに、

「おはようございます。」

 月曜日の朝は、眠そうに、

「おはようございます。」

 8時のチャイムが近づいてくると、朝学習に遅れないように息を切らしながら走ってくる子がいます。急いでいても、わたしを見つけると立ち止まり、丁寧に、

「おはようございます。」

 朝のあいさつのプレゼントが飛び交う向粟崎小学校の朝の風景がとても愛しく感じます。

 たまに校区に出てみると、汗を拭き拭き横断歩道に立つ防犯パトロールの方が、

「おはよう。」

と子どもたちと、あいさつを交わしています。防犯パトロールの方は登下校の子どもたちを見守りながら、「今日は元気がないな。」「最近、お休みしている大丈夫かな。」と、わたし以上に、子どもたちのことをよく見てくれています。

 玄関まで見送るお母さんも、「いってらっしゃい。」と、子どもの姿が見えなくなるまで見送ってくれています。

 家庭の宝、地域の宝である子どもたちを、地域と、家庭とともに、しっかり見守っていかなければと、朝の風景はわたしに教えてくれます。朝の元気なあいさつが明日も続くよう「学校が楽しい。」と感じられる学校にしていきたいです。