学校研究

 

1 研究主題と副主題

 

 

  主体的に学び、表現する子の育成

 ~書く活動を重視した授業づくりを通して~


2 主題・副題設定の理由

 一昨年度から研究主題を「主体的に学び,表現する子の育成 ~書く活動を重視した授業づくりを通して~」とし,2年が経過した。書く活動を重視した授業づくりを続けてきたことで,児童の書く力は確実についてきていると学力調査や検証テストの結果からうかがえる。自分の考えを書く時には「考え」「根拠」「理由」が必要であることを低学年の時から指導し,どの児童も根拠を明確にし,自分の考えを書けることを目指してきた。その結果,児童アンケートで「自分の考えをノートに書いていますか」の項目は肯定的評価(AB)が100%(A評価66%)であり,書くことに関しては児童も手ごたえを感じていると思われる。

 しかし,教科別にみると算数科の記述問題が弱いことも見えてきた。国語科などでは問題文の記述の中から「根拠」となるものを見つけることができるが,算数科における記述問題は既習の知識を説明の「根拠」として用いるものが多く,「根拠」となる知識を正確に身につけておく必要がある。このことは社会科や理科でも同様なことが考えられ,ある程度の知識を身につけ,それを活用できるようにしておかないと算数科と同じような弱さが表れることになる。

 これらのことから,来年度も引き続き研究主題を「主体的に学び,表現する子の育成」とし,副題を「書く活動を重視した授業づくりを通して」とする。よい文章を書く時には,まずは正しい知識・技能や考え方を身につけ,次にそれを活用できるようにしていくことが必要である。これまでの書く活動を更にレベルアップし,根拠となるものの質を高められるようにすることと,それを使って筋道の通った文章を書けるようにしてきたいと考える。そのために,「基礎的・基本的な知識・技能や考え方の習得(既習事項)」と「文章で表現する力の育成(活用力)」とのバランスが取れた授業づくりを目指していきたい。

3 研究の重点

重点1 子どもたちが書きたくなるような手立ての工夫
・「何のために書くのか」や「どのように書くのか」を明確にし,書く意欲が高まるようにする。
  導入で問題意識を高め,課題を設定することで,書く意欲を高められるようにする。
  授業のゴールを意識させ,どんなこと(どのように)が書けたらよいのかをイメージできるようにする。
重点2 再思考を促して自分の考えを書けるようにするための手立ての工夫
・ICT機器などを活用し,学び合いの中で自分の考えを再思考できるような働きかけを行い、自分の考えを書ける   ようにする。
  学び合いの中で,自分の考えと友達の考えを比べられるようにする。
  既習事項や資料から読み取ったことなどを自分の考えの中に生かせるようにする。