推進委員長 挨拶

    第55回 石川県理科教育研究大会 白山・野々市大会 に向けて
                                                                                                                                                                                                                                                                                       大会実行委員長 廣谷 良弘
                                                     (白山市立笠間中学校校長)

   このたび,第55回石川県理科教育研究大会を白山野々市大会として,白山市で開催できる機会を与えて頂き,心より感謝申し上げます。平成30年度の第55回大会は,10月19日(金)に大会主題を「小・中・高をつなぐ理科教育のあり方」とし,開催します。
   私たちは小学校から高校までの12年間のスパンで理科教育を捉え,「理科が好き」「理科の勉強は大切」という興味や関心を持続させ,理科や科学技術への意欲を高めていきたいと願っています。そして,新たに生まれる研究の芽を育て,「技術立国日本」を支える将来の人材育成に取り組んでいく必要があります。
  大会副題につきましては,このような願いのもと金沢大会の研究を受けて設定し,「『主体的・対話的で深い学び』を実現する理科学習」といたしました。
  さて,開催地の白山市・野々市市は,市全域が県内最大の河川である手取川の流域にあり,白山山頂から手取川河口にかけての一帯には,海抜2700mから0mに至る起伏に富んだ地形が広がっています。そこには大地の活動,自然と人間との関わりを示す素材が多数存在しており,自然遺産,文化遺産の宝庫となっています。
  白山市では,こうした地域資源を再評価し,気候,風土,歴史,民俗,動物,植物などを大地・地球という意味の「ジオ」という大きな視点で関連させ,保全しながら教育や地域振興に活用したジオパーク活動を推進しています。また,霊峰「白山」は,今年,開山から1300年を迎えました。
  白山・野々市大会は,手取川扇状地の扇の要に位置する鶴来地区での開催です。
  当日は,午前中の公開授業を明光小学校,北辰中学校,鶴来高校を会場に行います。午後は,北辰中学校に隣接する鶴来文化会館クレインで分科会,全体会,記念講演を行います。自家用車でのアクセスも良好ですのでたくさんのご参加を願っております。
  講演会には,東京農業大学名誉教授で,文筆家の小泉武夫先生をお迎えします。小泉先生は,福島県の造り酒屋に生まれ,農学博士で発酵学,醸造学を専門に「健康や老化の防止は発酵食品に宿る」と説かれています。白山の水と酒の醸造等の発酵文化,あるいは美川のフグの卵巣の糠漬けを世界一の発酵食品と称するなどとして,白山市や石川県に強いシンパシーを持っておいでです。
  食文化論者の側面においては,日本経済新聞の夕刊連載のコラム「食あれば楽あり」,北國新聞「小泉武夫の食魔殿」をはじめ,食や文化に関する数多くの書籍を執筆しています。今回はご専門の発酵学,食文化論の観点から迫り,課題発見力,主体的,協働的な課題解決力についての示唆を頂き,児童生徒の科学の体系的な学びにつなげて頂ければと思います。
  最後になりましたが,現在,大会開催に向けて,白山市野々市市の推進委員会で誠心誠意準備を進めているところです。おもてなしの心でお迎えしたいと思っております。県内外から,たくさんの先生方に参加して頂きますよう,どうぞよろしくお願いいたします。