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(23) 1118 山元 優梨華「変わっていく風景」

投稿日時: 2024/12/24 taturh

題名「変わっていく風景」

 

  能登半島地震からもうすぐ1年が経とうとしている。通学路でも全壊した家、危険だと判断された家が解体され更地になる工事が進められている。暑い日も雨の日も休まず作業する工事現場の方達のお陰だ。以前よりも安心して道を歩くことができる。そのような中で私は変わっていく風景に寂しさを感じる。地震が起きてすぐは、崩れたたくさんの家屋、変わり果てた風景に地震の脅威を感じていた。瓦屋根が地面についていたり二階が落ちて車が潰れていたり。そんな地震の爪痕が少しずつ見られなくなり「ここ何あった?」「ここもなくなってしまうんかな」と会話しながらその道を歩く。2年間ほぼ毎日見ていた風景だったが、なくなってみると何があったか、なぜか思い出せない。大切な思い出も形をなくしたことで忘れてしまうものなのだろうか。あの地震は大切な人や思い出、景色など形ある多くのものを奪った。新しい一歩のための解体だけれど、その家で作った思い出が消えてしまうのは本当に辛いことだと思う。