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(2) 0509 宮山 恵理菜「被災して」

投稿日時: 08/19 taturh

題名:月日が経つこと

 

 1月1日に地震が起きてからもう4ヶ月。私は珠洲市で被災した。あっという間に時は過ぎてもう5月。急に桜が咲いて月日が経っていることを肌で感じた。地震発生時からの数週間は私の中でずっと時間が止まっているように感じていたが、新学期が始まり確実に月日が流れていることを思い知らされた。倒壊した家屋を見れば時はやっぱり止まっている。けれど空を見れば確実に季節の移り変わりを感じる。私は時が進んでいることを素直に受け入れていない気がする。いきなり咲いた桜を見てきれいだと感じたけれど、沈んだ心だからより綺麗に見えてしまうだけなのかもしれないと思う。ただ、月日が経つことに嬉しさと若干の寂しさを感じる。桜は咲き続けて毎年人々の目に届くが、地震があったことは月日が経つにつれ人々の心から忘れ去られていくようにも思えるからだ。これからも止まらずに月日は経つが、私は自分で体験したこと、この目で見たことを絶対に忘れない。