(39) 0131 谷口 遥陽「復興はまだでも人の力は大きい」

題名「復興はまだでも人の力は大きい」

　能登半島地震で私の住んでいる田鶴浜町も大きな被害を受けた。解体が進み多くの家がなくなっている。町全体の明かりも消え静かな町になった。今年は１月１日４時１０分に、私は家の中で家族と黙禱をした。一年前、誰も予想していなかった地震。多くの人の命を奪われた。「これが父との最後のやり取りだった」という言葉を新聞で見た。言い表せない気持ちが込み上げた。他愛もないやり取りが最後のやり取りになるなんて。今ある日常生活の家族や友達との会話を大切にしていこうと思った。

　高校に入学してこの一年色々なことを学んだ。珠洲や輪島で被災した中で受験したクラスメイトとの出会いもあった。今も仮設住宅にいて帰る家がない人もいる。復興はまだまだだという。でも多くの人がボランティアに来てくれるそうだ。人の力は大きいと思う。できることは少ないけれど、私もボランティアに参加して少しでも人の力になりたいと思った。