職員室変えちゃって委員会

地震から 533 日目

豪雨から 269 日目

 

ポルトガルのスクールクラスターを

視察して驚いたこと

職員室に対する考え方です

 

職員室は職員の休憩場所

これが徹底されています

置いてあるのは

バーカウンターと

エスプレッソマシン

そしてソファー

 

授業から帰ってきた教員が

エスプレッソを飲みながら

子どもたちの授業の様子について

情報交換をします

 

考えてみたらそうですよね

教員の仕事場は

教室であり体育館であるはずで

 

日本のように

授業以外の文書作成に追われ

教員が黙ってパソコンに向かっている

職員室は

彼らにとっては異様な光景として

目に映ることでしょう

 

さて本校では仮設校舎の建設が始まりました

グラウンドの片隅に

とは言っても3分の1ほど

ドスンと鎮座ましまする

 

秋頃から運用が始まりその後

本校舎のジャッキアップ作業が始まります

あんな大きなものを

ジャッキアップするなんて

驚くべき技術です

 

仮設校舎が完成すると

引っ越しとなるわけですが

職員室には

あの大きくて重い灰色のデスクを

全員分運び込む必要が生じます

業者がそこまでやってくれるはずもなく

限られた教員で運ぶとなると

負担が大きく

とすれば生徒のみんなに

手伝ってもらう必要が生じます

 

私が若い頃教えていただいた

先輩の先生からの言葉で

心に残っているもののひとつに

こんなのがあります

「生徒にものを頼むことを

 躊躇しなくなったら

 教員としてはおしまいだ」

ずっとこの言葉は心に残っていて

管理職になって赴任した学校では

職員室と職員トイレの

生徒による掃除を

ことごとく廃止してきました

 

自分のことは自分で責任持ってやる

そのことを教えるべき教員が

自分の場所を生徒に掃除させることは

もってのほかだという思いからです

 

というわけで

仮設校舎に職員用の従来の机を運ぶことをやめ

これを機に

職員室のフリーアドレス化を

一気に推し進めようと画策しています 

 

教員が毎日同じ場所に座るから

そこには書類が山積みになってきて

毎朝出勤するたびに

その書類の山を目にして

やる気が失せ

そんな悪循環を断ち切りましょう

 

ただ中には

書類をサグラダファミリアのように

芸術的に堆く積み上げ

「先生あの書類どこですか?」

と尋ねると

「確かこの辺に」

とか言って一発で探し当て

しかもその書類の山が

地震でも微動だにしなかったという

驚くべき耐震構造を備えている

こんな先生もいらっしゃいました

 

このような名人級の先生はさておいて

非凡な教員は日々の整頓が大切です 

 

そんな訳で

「職員室こんなに変えちゃって委員会」

再結成です

教員一人ひとりが働きやすく

しかも生徒も訪れやすい

そんな職員室を目指してのプロジェクトです

 

再結成というのは

すでに一度立ち上げたことがあった委員会だから

 

あれは6年前

私が教頭時代の頃の話です

 

その時は

これまでのやり方をかえることをよしとしない

一部の先生の抵抗に遭い

名前の割にさほど変わらなかったのですが

今はまずはやってみようという

考えの先生が増えてきているはずなので

ある程度前へ進むことができると思われます