愉快な仲間たち
地震から 401 日目
豪雨から 137 日目
久しぶりに
輪島高校の愉快な先生を紹介するコーナー
今日は春木先生の巻です
発災以来ずっと
避難所としての輪島高校の秩序を保つため
ご尽力してくださっていました
現在は退職なさって
別の場所で働いていらっしゃいます
発災以来
毎朝早く
ホウキを持って玄関に立ってくださり
綺麗に清めてくださっていました
あの劣悪な環境の中
伝染病など蔓延せずに
皆が健康に過ごせたのは
春木先生のおかげと言って
過言ではありません
その姿はレレレのおじさんのようでありました
あまり知られてはいませんが
レレレのおじさんのモデルは
お釈迦さまのお弟子です
「おでかけですかー?レレレのレー♪」
その名はチューダ
チューダはある時申し出ます
「お釈迦さま、私はあまりにも愚かです」と
するとお釈迦さまは
「自らを愚かだと知っている者のことを
どうして愚か者と言えるだろう
自分を賢いと思い上がっている者こそ
本当の愚か者ではないだろうか
これからは毎日掃除をするがよい」
と一本のほうきを渡します
チューダは毎日無心で掃除をする中で
お釈迦様の言葉の本当の意味に気付き
ついには悟りを得ることができるのでした
時折やってくる不審者を追い払う先生は
近衛兵のようでもありました
それゆえ
来校者には
怖い人という印象を与えていたようです
でも春木先生は
むしろ紳士的でユーモアあふれる方です
NHKのFさん
春木先生は怖くないですよ
その証拠に
春木先生に習ったうちの娘は
大ファンなんです
授業のノートを一度見せてもらいました
そこには教科の内容はほとんどなく
授業中に春木先生が放った
クオリティーの高いハイセンスな
ギャグのオンパレードでした
私が最も大好きなネタは
「さすが春木先生!すごいですね!」
と大絶賛すると必ず
「いえいえ
ほんの氷山の一角です」
と尊大に謙遜なさるところです
さて
そんな春木先生の専門は生物です
先日このブログで書いた
ヒトデのくだりについて
異議申し立てのお電話がありました
私はあいにく不在でしたが
輪島高校のさかなクンこと伊奈岡先生と
話題に花が咲いたようです
このブログに書かれている内容は
ほとんど曖昧な記憶によって書かれているので
出典が明らかではありませんレベルのものです
日によっては
10のうち12が嘘という日もあります
嘘かホントかギリギリのところを狙う
ということは
私が授業を組み立てる際に
意識していたところではあります
聞いている方にとっては
そのラインが最も面白く聞けるラインであって
100%真実だけという授業は
教科書に任せておけばいいのです
あ
そうでもないですね
教科書に平然と矛盾が書かれていることがあります
例えば私の専門
化学では
①一酸化炭素は極性分子である
②極性分子は水に溶ける
③一酸化炭素は水に溶けない
ということが平然と教科書に書かれています
明らかに矛盾しています
このことに疑問を持った生徒が
質問してきた時に
「例外もある 覚えておけ」
と言ってしまうと
たちまちその子は
化学が嫌いになってしまうでしょう
このことに徹底的に説明できる力と
深い教材理解が
教師には求められます
気になった化学の先生のために種明かしすると
一酸化炭素の電子式を描かせると理解できます
炭素と酸素の結合は三重結合
よく見ると2本の共有結合と
1本の配位結合からできています
つまり
電気陰性度の差により
電子を引き付けていた酸素原子が
配位結合によって電子をお返ししているのです
そのことにより無極性分子のような
ふるまいをしていると考えられます
本来であれば双極子モーメントを用いて
説明するべきところでしょうが
高校で習うことがらを用いて
いかにわかりやすく説明するか
そして既存の知識とどう結びつけるか
そうすることにより
生徒たちは学ぶことの楽しさを知っていくのです
さて春木先生の
ハイセンスギャグコーナーも
このブログに作りたいので
春木先生
よろしければ楽しいネタ教えてください