出る杭はつながる!

地震から 711 日目

 

今日のキーワードは『つながる』

 

被災地の子どもたちの想いを綴って

作曲家 弓削田 健介 さんがつくってくださった

合唱曲『フェニックス』

今も多くの絆を繋いでくださっています

 

佐賀での全日本音楽研究大会でお会いした

北海道の奥尻中学校の塩原祐馬先生より

仮校舎完成お祝いのメールをいただきました

「フェニックス」の音楽の力を

今度授業でお話されるそうです

素敵な授業になりますように

 

全国の教育現場を合唱でつなぐ

『フェニックス』つながるプロジェクト

に参加された

福岡市で『ユカリクラシックバレエ』

を主催されている

光永 ゆかり さまから

お手紙をいただきました

14日から16日に能登半島にお越しになり

仮設住宅でバレエを披露してくださいます

 


さて今日は

日本OECD共同研究

『2040年の日本の教育を

 ホンキで考えるシンポジウム』

に参加するために東京に来ました

ポルトガルより

パウロ教育局課長が来日されたので

お逢いしてきました

生徒たちも

今春のポルトガル研修について発表しました

国際比較で見た

日本の教育の課題と可能性について

課題先進国の日本

そしてその課題が

さらに浮き彫りになった被災地で

未来の教育の先取り実装に

試行錯誤したがら取り組んでいる

現場の実例を紹介してきました

 

東京駅から会場まで歩いて移動しました

完全におのぼりさん気分です

 

 

 

 

 

 

東京駅何年ぶりでしょう

江戸時代に徳川家康に仕えた

オランダ人通訳「ヤン・ヨーステン」

彼が住まいをした場所は

彼の日本名「耶楊子(やようす)」がなまって

「八重洲(やえす)」となりました

東京駅八重洲口の反対側の丸の内口が

皇居へ向かう出口です

 

 

 

 

 

 

 

桜田門をくぐります

 

 

 

 

 

 

大老井伊直弼が殺害されたところですね

 

こちらは百人番所

 

 

 

 

 

 

江戸城の警備をするところで

各藩が担当していたそうです

現在でいうと

皇居の警備に各県警が当たっている

って感じですね 

 

松の廊下跡です

 

 

 

 

 

 

松と千鳥が描かれた襖の長い量敗きの廊下で

赤穂演士討ち入りにつながったことで知られる

浅野内匠頭の吉良上野介への事件があった場所です

「殿中でござる!」

 

 石室です

 

 

 

 

 

 

火災などがあった時

大奥の調度などを避難させた場所です

防災意識高いですね 

 

そんなこんなでたどり着いた会場

今日のセッションでは

人口減少・自然災害・国際化経済・デジタル社会

という4つの切り口から

「2040年の日本にホンキで備える」

そのための具体的な一歩を考えます

 

パネルディスカッションに参加して

こんな感じでしゃべくりました

 

【セッション1】

問い:2040年よりも前に

   もしも南海トラフがおきたら

   なにができますか?

「昨年元日の地震で家も車も何もかも失って

 それ以来退屈しない毎日を過ごしております

 本来退職となる年でしたが

 留年してもう一年校長を務めております

 昨年1月の残業時間は300時間を超えるという

 教員のWell-beingという今日のアジェンダとは

 程遠い生活を送ってきましたが

 その代わり通常では経験できない

 多くの幸せにも出会うことができました

 学校が避難所と教育機関として運営していく中

 さまざまな課題に直面し

 その度多くの方々に助けられてきました

 中でも

 DMATとの出会いは衝撃的なものでした

 Disaster Medical Assistant Team

 日本中の医療関係者が

 被災地での医療を止めない

 そんな枠組みをつくっています

 教育でも同じような

 国を挙げての支援の枠組みが必要である

 DMATの教育版が必要であると文科省に提言し

 D-est(Disaster Education Support Team)の

 設立につながりました

 南海トラフが起こったら

 その一員として

 もちろん恩送りに駆けつけます」

 

【セッション2】

問い:もしものために

   あなた自身ができること

   していきたいことは何ですか?

「自然災害は時を10年進めるといわれます

 これは10年未来の世界に行ける

 という夢のある話ではなくて

 10 年後に起こるであろう諸課題が

 前倒しして一気に襲ってくる

 という意味です

 現在能登半島はまさにその状況です

 これから10年後

 必ず日本の各地

 さらには世界の各国に起こるであろう

 様々な課題

 少子高齢化であったり教育格差であったり

 そういったものが

 容赦なく襲いかかって来ている訳です

 特に教員不足の問題は深刻で

 今年度30人中5人が大学を卒業したての新規採用者です

 これまで在籍していた教員が

 生活拠点を失って転勤してしまうからです

 教員の絶対数が圧倒的に不足している訳です

 ただ被災地での最初の教員経験は

 今後の生涯の教員人生において貴重なものとなるはずです

 被災地で何もかも失った子供達が

 それでも前を向いている姿を目にし

 何も感じないのであれば

 残念ながら教員としての資格はありません

 今日もそんな震災地の学校に赴任してしまった新規採用教員

 まさに震災の新採 

 一緒に来てもらっています

 彼にとっても今日この場に同席すること

 これ自体が大きな財産になるはずです

 そんな中で多くの課題に対して

 これ以上失うものが何もない被災地であるからこそ

 思い切った教育活動を展開できています

 『教育とは

 魚に泳ぎ方を教えることではなく

 自由に泳げる環境を与えることである 』

 を体現していきたいです」

 

今日はいわゆる『出る杭』たちの集まりでした

「出る杭は打たれる」それは昭和の田舎の話

出た杭どうしでどんどんつながっていきましょう!