求められるアナログ思考

地震から 376 日目

豪雨から 112 日目

 

上から降ってくる復興計画にそのまま乗っかるな

僕らの街は僕らが創る

輪高生による街づくりプロジェクト「街プロ」

 

昨日のNHKさんも含め

最近多くのマスコミの方に

取り上げていただくことも増え 

 

生徒にとって大きな励みとなっています

ありがとうございます

 

このブログをしっかり読んでくださっていると見えて

具体的な質問をしてくださる方が多く

一つひとつ丁寧にお答えしなければと思い

誠心誠意対応させていただいております

 

一方で

「おい この輪島高校の『街なんとか』取材して来いよ」

「なんすか?それ?」

「知らねえよ よそで扱ってるからさ

 うちだけ載せねえ訳にいかねえだろ」

「わかりましたよ やれやれ」

そんな会話があったのか知りませんが

明らかにテンションの低い取材の方もチラホラ

 

そんな方が決まってする質問ふたつ

(1)始めたきっかけはなんですか?

その答えはこのブログにずっと書いてますが

たくさんありすぎて一言では言い尽くせません

あえて一言で言うなら

「やりたいから」

(2)何を目指していますか?

あらかじめゴールを設定してしまっては

生徒の可能性を奪います

あえて一言で言うなら

「何も目指していません」

 

本日の毎日新聞に

石井洋二郎東京大学名誉教授の

インタビュー記事が掲載されていました

 

「求められるアナログ思考」

と題したその記事には

『思考方式がデジタル化している』

若者たちの思考の移り変わりを

まず心配していらっしゃいます

 

前述の

マスコミのふたつの質問は

まさにそのことを象徴しています

『ある情報が役に立つか立たないか

 二項対立で物事を捉える』

とりあえず「きっかけ」と「ゴール」を聞けば

それで記事にはなりますもんね

下調べもせずにとりあえず取材に来て

短時間で切り上げたい

そんな意図が見え見えで

一気にインタビューに応じる気の失せる

質問なのでした

 

とはいえ多くの取材の方は

しっかり被災地に寄り添って

今でも記事にしてくださり本当に感謝です

 

氏は続けます

『デジタル時計は

 1時から急に1時10分になるけど

 そこに“間”がない

 0でも1でもない“間”が思考の本質で

 ものを考えるとは“間”を埋めること

 0と1の間で迷ったりためらったりする

 粘り強いアナログ的な思考が

 今は求められている』と 

 

考える過程を省く

世の中に関心を持つことなく諦める

こうした態度を乗り越えて

「自分たちでも社会は変えられる!」

ということを実感させること

これが「街プロ」を

始めたきっかけであり

目指すゴールです