リピーターをつかまえる
地震から 527 日目
豪雨から 263 日目
国内客の「金沢離れ」に関する
新聞報道がありました
昨年
県内のインバウンド宿泊者数が
100万人の大台を突破した一方で
国内からの宿泊者数が前年度比3割減で
下落幅が全国で最も大きかったようです
大幅な減少の原因として
これまで五年間にわたって行われてきた
コロナや地震に対する旅行支援が
なくなったことを挙げていました
それに加えて
被災地への配慮もあるのでは?
と私は考えます
「復旧に大変なのに
遊びに行っていいのか?」
日本人は気を遣ってくださっているのでは?
東日本大震災の際に
造り酒屋の店主が
「自粛しないでくれ
東北の酒を呑んでくれ」
と叫んでいたのを思い出します
全国のみなさん
観光に来てください
被害の大きいのは能登の方で
金沢はこれまで通り安全に泊まれます
ほとんど被害はありません
遠慮は要りません
ですからどうぞお越しになってください
今だからこそ行ける
能登の現状と組み合わせるコースもありです
以前
旅行ジャーナリストにお聞きした話です
「能登半島で
最もリピーターの獲得に成功したのは和倉温泉
最も失敗したのが輪島朝市」
だそうです
リピーターになりやすいのは女性客
男性客は常に新しい刺激を求めるのに対して
女性客は旅行に心の安らぎを求めるからです
ですので一回気に入った旅行先へは
女性客は何度も訪れるようです
和倉温泉はその辺を理解していて
徹底的な女性客獲得の戦略を打ち出してきました
最も大きいのは
男性客が好むようなお色気関係のお店を
徹底的に排除したことだそうです
一方で朝市は
地元の馴染みの客には安く売るのに
観光客と見るやべらぼうな値段をふっかけるのです
せっかくの美味しい魚介類が
わざわざ遠出してまで食べたいと感じさせる
お得感が全くないのです
ただしこれは私が子供の頃のこと
かなり昔の話です
今はかなり変わってきてはいます
能登のさいはてまで足を運ぶのは一生に一度
そんな時代ならそれで大丈夫なのですが
その頃の商売方法そのままの店が
今でも見られます
つい数年前に
値切ってくるお客さんに対して
ブチギレて「帰れ!」と怒鳴っている
おばあちゃんがいました
値切って交渉するのも旅の楽しみのひとつ
パリのお店で
「日本人は値切ってこないからつまんない」
と店員さんが言っていました
その辺を理解して
値切られたフリして
観光客に気持ちよく帰っていただく
そんな技術も新しい朝市に必要だと思います
金沢のお店で飲食している観光客が
「こんな値段で食べられるなんて信じられない」
と話しているのを聞き
「こんな値段を取るなんて信じられない」
と能登の民は常日頃思ってはいたのですが
先日築地へ行って
1杯4万円の海鮮丼を見て納得しました
いくら外国の富裕層はお金を持っているからといって
こんなことしていいのかな
リピーターの獲得に失敗した朝市を見てきた私は
要らぬ心配をするのでした
ところで今日の写真はAIくんに
描いてもらいました