人間がAIに負けないこと
- 244日目
3つの計算式を見てください
いずれも小学生が間違えたものです
小学校の先生になったつもりで考えてください
それぞれの子がどこでつまずいているか
わかりますか?
①の子は
引き算のときに常に
大きい方から小さい方を引いてしまう子です
②の子は
繰り下がりの概念をわかっていない子です
AIに実際に採点させて
つまづきの原因を特定して
次の問題を出すよう指示したら
①②はできたけど
③の問題でバグってしまったそうです
将棋の世界においてもAIは
2017年に当時の名人を破って以来
ずっと勝利を続けていましたが
あるとき人間が「不成の手」を使ったところ
たちまちバグってボロ負けしたそうです
普通敵陣地に入った「歩」は
裏返って「と金」という
「金将」と同じ動きのできる駒に成り
いわゆるレベルアップできるのですが
あえてそれをしないのが
「不成の手」です
規則に則ったれっきとした戦法です
このようにAIは
想定外のこと
未経験のことについては
今のところ案外脆いものです
教育現場にAIを導入する際
最も力を発揮できる場面は
知識を注入する場面であると考えます
人間の教員がなすべき仕事はその先
その知識をいかに
社会の課題解決に結びつけていくか
そのコーディネートをどう進めるか
それがこれからの教員に求められる
資質であると考えます
さてもうすぐ2学期の開始です
先生方には
そういったことも頭の隅っこに置きながら
教育活動を展開していただきたいと思います
さて先日行われた能登スクールでの
「おさんぽワークショップ」でのこと
学校を飛び出そう
教室では学べないことを学ぼう
街を教科の目で見つめたら
をコンセプトに
生徒と教員が一緒にお散歩する授業
「芸術」をテーマに体育館を訪れたグループ
「体育館ってシューズで歩くと
キュッキュッていうよね
これでみんなで
音楽つくったらどうだろう?」
「いいね」
「でも地震の後しばらくの間
体育館は砂埃だらけで
キュッキュッって言わなかったんだ
みんなで力を合わせて
一生懸命に元通りにしたんだよ」
当たり前に思っていることが
当たり前でなかった頃の話
涙を流して聞いている生徒もいたそう
芸術ではないけれど
本校で商業を担当している
新採の木村先生の話です
教科の枠を超えて
あらゆるものから新たな教材を創りだす
これもこれからの教師に求められる力です