水の記憶
地震から 652 日目
豪雨から 388 日目
大阪・関西万博
フィナーレを迎えました
本校2年生 正角心音さんが
櫻井翔さん
河瀬直美監督
有働由美子アナウンサーとともに
未来へのメッセージを語りました
被災地からの復興を誓い
世界中に感動を届けました
櫻井翔さんが
気さくに話しかけてくださいました
今回お繋ぎくださったのは
能登半島の太鼓から始まる
オープニングの演出も手がけていた
芸術家 大志さんです
素敵なプレゼントありがとうございました
一酸化二水素
様々な物質を溶かす性質を持ち
金属すら腐食させてしまう
毎年多くの方が
これにより命を奪われている
この恐るべき物質
一酸化二水素
すなわち H2O にまつわる話です
この物質により
昨年9月に甚大な被害を受けた
珠洲市大谷地区へ行って来ました
こちらは地域の避難所となっていた
馬緤(まつなぎ)地区の公民館
大切なお神輿もこちらに避難
壁には所狭しと
当時の写真が貼られています
そして当時入所者へ
連絡事項を伝えていた張り紙が
時系列順に並べられていて
当時の極限状態が
臨場感を持って迫ってきます
さながら建物まるごと
被災を伝える一級資料となっています
こちらはボランティアさんが
寝泊まりしていた段ボールベッド
兵どもが夢の痕
「一期一会に感謝
令和6年の能登半島地震に際しまして
温かい励ましのお言葉や
お心遣いをいただき
厚く御礼申し上げます
1月2日に開設した
馬緤自主避難所は
住民の支え合いのみならず
多くの方々による
様々なご支援を受けながら
運営を続けて参りましたが
地区内での仮設住宅の整備や
生活インフラの復旧に伴い
その役割を終え
12月をもって閉所いたしました
振り返れば
炊き出しや物資支援
土砂撤去
災害ゴミの搬出作業等
様々な形で助けていただきました
こいのぼりの下での餅つき
黄色いハンカチプロジェクト
砂取節祭りや秋のキリコ祭りなど
様々な行事ができたのも
皆様からのご支援のおかげと
感謝申し上げます」
(ご挨拶の看板文章より)
命を脅かす恐怖の物質 H2O
一方で全ての命の源H2O
これにまつわる感動の話が
ここにはありました
待てど暮らせど水道が出ない中
ここの住民がいかにして
大切な水を手に入れて
命を繋いできたのか
一冊の報告書に
まとめ上げられています
「地震で全てを失った小さな集落
そこには
名もなき男と女たちの
水を手に入れるための
壮絶なドラマがあった」
「風の中のすばる〜
砂の中の銀河〜」
被災者が集まった避難所
しかしそこは断水したまま
復旧の目処すらありません
「うちのライナープレートに水あるぞ!」
ひとりの避難民のアイデアから
物語は始まりました
ライナープレートとは
縦井戸の形をした集水井
地滑りの原因となる地下水を抜き
地盤を安定させる装置です
その地下水を水道水に利用すべく
協力が始まりました!
平時であれば
井戸内に溜まった地下水は
ボーリングを通して
外に捨てられるのですが
それを利用しようと考え
住民自らの力で
簡易水道をこしらえたのでした
なんという生命力でしょう
繋いだパイプからは
とめどなく水が滴り
それを受けるタライは
満々と水を湛えるのでした
その後も定期的に
水質検査を繰り返し
飲料としても充分な水質であることが
確認されています
被災地における水源確保の技術として
先進的いや昔へ遡っての
素晴らしい事例であると思います
未来と過去
その捉え方に関する
面白い話があります
昔の人は
「サキの戦は苦しいものであった」
この『サキ』は
『サ』にアクセントがありますが
過去のことを指しています
現代人は
「そんなサキのことはわからない」
この『サキ』は
『キ』にアクセントがあり
未来のことを指しています
同じ『サキ』なのに
時代によって使い方が異なるのは
時間の流れに対する
捉え方に違いがあるからなのだそうです
現代人は未来に向かって
前向きに進んでいる時間感覚を持ち
なので視線のサキにあるのが『未来」
一方昔の人は
未来は見えないが過去は見える
過去を見つめながら
後ろ向きに進んでいる時間感覚を持つので
視線のサキにあるのが『過去』
なんだそうです
後ろ向きに吸い込まれていく
ジェットコースターに乗っているような
イメージなんでしょうね