お盆の帰省に考える

227日目

 

お盆を迎え

帰省して来た卒業生たちが学校を訪ねてくれます

 

今日来た彼女は

ご家族が亡くなった場所にお花を手向けた後で

寄ってくれました

下敷きとなった家の外で1月4日まで暮らし

5日には進学が決まっていた関東の方へ

行ってしまっていたので

それ以来になります

元気そうな顔を見た瞬間

涙が出そうになるのを

必死でこらえました

今でも地震警報の音を聴くと

フラッシュバックして

怖くてたまらないそうです

あとで飾ったお花を見に行き

そっと手を合わせました


時折卒業生が来る他は

先生方もお休みなので

学校はいたって静かです

 

お盆休みはその昔

奉公に出ていた若者が

お正月と年2回だけ

いとまをもらい

ふるさとに帰っていた

名残なんだとか

 

大晦日に第九を歌うのも

楽団員が帰省するための旅費を稼ぐ

チャリティーコンサートが始まりだった

という説があります

 

もうひとつの説は

戦地へ赴く卒業生のために

12月に繰り上げた卒業式で

歌われたのがこの曲だった

というものです

 

いずれにせよ

その当時の方の思いが

込められているのですね

 

現在当たり前にあるもの

でもそれを始めた方には

それぞれの思いがありそして

一人ひとりの人生があった

 

そんなことふと考えてしまうようになったのは

地震によってもたらされた

私自身の心のありようの変化です

 

そしてあらゆるものは

ずっとそこに存在していた訳ではなく

ある時誰かが始めたもの

東京にこれだけの人口が集中しているのも

長い日本の歴史から見ると

ごく最近のこと

 

帰省ラッシュのニュースを見るたび

こんなに人がいるんだと驚き

そして同時に 

もし今回のような地震がおこったらと考えると

怖くてたまりません

みなさんどうか

ご自分の命はご自分で守る覚悟を

そして3日間自力で生き延びるための準備を

 

東京への一極集中も考える時期に来ている

そんな気がしてなりません

先日本校生徒も参加して行われた

アントレプレナー発表会で

コメンテーターの方がおっしゃっていた

「都会vs地方という二項対立は

 我々の世代で終わりにしませんか」

という言葉が胸に刺さっています