ココスクとPTO
地震から 424 日目
豪雨から 160 日目
学年末考査3日目
教室では生徒が残って黒板を使って
自主的に教え合いの学習会を開いています
こちらもマンツーマンでの指導
英検の練習です
稲舟地区の危険区域立入禁止の指定がはずれました
発災以来初めて立ち寄ってみました
以前あった道路の脇に
新しく登る道路を建設中です
坂道から見下ろすと
全く手つかずの家がそのまま残っています
坂の上にある輪島市営野球場は
まったく使いものになりません
稲舟地区にはかつて輪島実業高校があり
閉校後は野球部がグラウンドを活用していました
野球部が使っていたグラウンドは
崩落こそしているものの
中央部は使えそうです
稲舟校舎(旧輪島実業校舎)は
亀裂が走り建物が傾き窓も割れていました
こちらは輪島市総合体育館
使えそうもないですね
子供たちが思いきり運動できる場所が
ことごとく壊されています
輪島高校の施設で使えるものがあったら
お貸ししたいと考えています
さて被災した状況で
これまでどおりのPTA活動なんかムリ!
というわけで
「楽しいことだけやろう」
「できる人だけでできることだけやろう」
昨年1年間こんな感じで
PTA活動をやってまいりました
一部の役員が苦労して電話して仲間を募り
無理矢理組織していた各種委員会
これも廃止する
次年度はそんな方針で臨みます
PTAは本来
学校と保護者が協力して
子供たちの健やかな成長を見守り
よりよい学校生活のために
活動すべきもの
それがいつしか
無理矢理役員を引き受けてもらって
一部の役員だけが苦労して
前例踏襲のためだけに
漫然と続けている
そんな組織になっていました
全国を見ても
PTA活動の見直しを進めている学校が
ちらほら見られます
まずは兵庫県川西市の保護者グループ
「ココスクール(Connecting Community School)」
1つの中学校と3つの小学校で編成しました
ニックネームは「ココスク」
こどもたちをココでスクすく育てる
という意味が込められているそうです
役員はなし
参加資格は全保護者と全教職員
活動の方針は
「子どもの命や安全に関わること」
「学校が必要とするときに繋がれること」
のふたつのみだそうです
ただ個人の声だと届かないことが
組織のだとしかるべきところに届く
なのでなくすることだけは避けました
なくなることで
子どもたちにしわ寄せが行くことだけは
避けなければなりません
また東京都のある小学校の
「PTO(Parents Teacher Organization)」
Oには「応援団」という意味もあるそう
「できるときに
できる人が
できることだけやる」
会員が好きな活動を
好きな時に手伝うボランティア制です
これらの先進校の事例を参考に
本校もPTA活動のあり方を
見直していきます
保護者と教職員全員が会員です
「やってくれてありがとう」で済まさず
全員が会員である思いを持った
組織になればいいなと思います
「それでも輪島にいる」
みなさんへのお願いです
【今週の生徒の叫び】
校長ブログを読んだ生徒が書いてくれた
コメントを紹介するコーナー
今日は2月7日「能登の我慢を日本の前提にするな」
のコラムを読んでくれた生徒からです
自分達の学ぶための場所がなくなるのは嫌ですが、市民のためとなると仕方ないような気もしてきます。でも教育長さんたちがなるべくグラウンドのスペースが空くようにしてくださっているのがとてもありがたいです。地震が起きてから関わってくださる人や起きる前から関わってきた人、皆に感謝して受けた恩を忘れずに日々生きていきたいです。やる気があれば工夫のしかた次第でどうにでもなる。《尾崎 煕》