「めんそーれ」vol.10 ひめゆりの塔
沖縄師範学校女子部
沖縄県立第一高等女学校
このふたつの学校の愛称が「ひめゆり」
戦争が凄惨を極めてくると
15歳から19歳の少女たちが
日本軍の陸軍病院へ駆り出され
「ひめゆり学徒隊」と呼ばれるように
少女たちの仕事は
ケガ人の看護のほか
弾が飛んでくる中
死体を外に捨ててくる仕事や
「飯上げ」という
ご飯の入った重い樽を運ぶ仕事
近くに弾が飛んできても
大事な食料
ひっくり返さないように運びます
急いでおにぎりを作ったのに
一人当たりゴルフボール1個ほど
「こんなんで足りるか!」
と怒鳴られたそう
少女たちは勉強する時間くらいあるだろうと
学用品や生活用品を持ち込んだのですが
歯も磨けず顔も洗えない生活が続きました
「君たちは今までよく頑張った
今日から自分で判断して行動しろ」
6月18日
突然の解散命令で
敵の目前に放り出されました
「早く出ていけ」の声に押されて
行くあてもなく
砲弾の飛び交う中
父母の名前を呼びながら
多くの生徒が死んでいきました
「微笑みて 吾ら送らむ
過ぎし日の 思い出秘めて
澄みまさる 明るきまみよ
健やかに 幸多かれと」
卒業式の日に歌われるはずだった
「別れの曲」です
ここまで悲惨ではないにしろ
つらい生活が続く輪島高校の生徒たち
証言映像の前から動こうとしない生徒や
手記を食い入るように見つめる生徒
何度も何度も会場内を行き来する生徒
心に感じる何かがあったようです