2022年4月の記事一覧
安全・安心な学校づくりをめざして
令和4年度が始まり2週間が経ちました。大人も子どもも慣れてきてそろそろ疲れが出てきていることではないでしょうか。気温の乱高下もあり、体調を崩す懸念もありますので、しっかりと睡眠をとって生活リズムを整えたいものです。
さてコロナ感染拡大防止のために4月22日に予定されていた授業参観、PTA総会、各委員会を中止とさせていただきました。大変ご迷惑をおかけし、保護者の皆様のご協力に感謝いたします。今後もどのようにしたら児童の活動がより安全に実施できるか、知恵を絞りながら学校運営を進めていきたいと考えています。今後もご理解とご協力よろしくお願いいたします。
【いじめを見逃さない学校づくり】
私たちが「それはいじめだよ。」「いじめはよくないよ。」と口にする「いじめ」についてどのようなイメージをおもちでしょうか。文部科学省では次のようにいじめを定義しています。「いじめとは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」と定義しています。そして具体的には次のような例をあげています。
いじめの態様(令和3年度 問題行動・不登校等調査の例)
・冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる。
・仲間はずれ,集団による無視をされる。
・軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする。
・ひどくぶつかられたり,叩かれたり,蹴られたりする。
・金品をたかられる。
・金品を隠されたり,盗まれたり,壊されたり,捨てられたりする。
・嫌なことや恥ずかしいこと,危険なことをされたり,させられたりする。
・パソコンや携帯電話等で,ひぼう・中傷や嫌なことをされる。
いじめの重大事態
・生命、心身又は財産に(対する)重大な被害
・相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている状態
文科省では、学校にはいじめが必ず起こりうるものとして対処すること、そしていじめを見つけて、認知(学校でいじめと判断すること)して適切に対応することを強く求めています。いじめを見逃さず指導し、重大事態に陥らないようにすることが重要だとしています。本校でも毎年、数件のいじめを認知し、教育委員会に報告し、継続的に指導や見守りを行っております。
今年度の本校のいじめを見逃さないための取り組みは以下の通りです。
※担任だけでなく全員で児童の様子を見取るために
・児童理解の会で児童の様子を共通理解する。
・終礼時に、児童のどんな行動に対しどんな指導をしたかを情報共有する。
※児童からの訴えを見逃さないために
・毎月のいじめアンケートの実施と聞き取りを行う。
・学級の居心地などを質問するQUアンケートの実施と分析をする。
※お互いを認め合い、支え合う気持ちを育てる
・児童と教師の「よさを見る目」を育む「かがやく河井っ子」の取組を行う。
・認め合う気持ちを育む挨拶運動を行う。
・縦割り班活動の(特に事後指導)を実する。
※外部との連携
・スクールカウンセラーとの教育相談(木曜日)を行う。
・いじめ対応アドバイザー(年2回)による学校のいじめの対応の点検・評価・助言を受ける
いじめを見逃さないために、児童の様子の変化に気づく教員の感性が重要です。しかし感性は経験などにより差があることも事実です。そのため組織として複数の目で児童の様子を観察して情報を共有していきます。また何か悩みがあればどの教員でも相談するように働きかけていただければと思います。
1番大切なのはいうまでもなく未然防止です。令和4年度の合言葉の「仲間のよさを見つけよう」を具現化する象徴的な活動の「かがやく河井っ子」に取り組み、児童同士や教職員の「よさを見る目」を育んでいきます。そしてその子なりの全力を周りが温かく応援する雰囲気を作っていきたいと思います。
近年急増しているSNS上の書き込みによるトラブルを把握するには保護者の方々のご協力が不可欠です。河井っ子の健やかな成長のために今後もご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
令和4年度の河井小学校学校経営ビジョンをお知らせします
4月7日(木)に54名の新入生を迎え、全校児童303名で令和4年度の河井小学校がスタートしました。この度松山真由美校長の後任として、六田茂行が校長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
今年度の本校の学校経営ビジョンを紹介します。学校経営ビジョンとは、簡単にいうと学校の児童をこのように育てるという学校の決意表明です。学校教育目標を実現するシナリオともいえます。本校では「学校教育目標」「教育方針」「学校づくりの基本理念」「目指す児童像」「目指す教師像」「具体的取組」で構成しています。
基本的には令和3年度を引き継いでいきますが、次の2点を変更しました。
1点目は教育方針を子どもの姿で表したことです。2点目は、具体的な取組の項目を精選したことです。それでは学校経営ビジョンについて紹介します。
1 学校教育目標 心豊かに、たくましく生きる子の育成
2 教育方針 ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう
~令和4年度チーム河井の合言葉~
☆「教育方針」は学校教育目標を達成するために、求めたい児童の具体的な姿とし、学校行事などで常に念頭において取り組む教師と児童の合言葉としました。
人と比べるのでなく、今の自分の最高の力を出し切ることを続けると、昨日より今日、今日より明日と少しずつ成長していきます。「それがベストをつくす」ことです。「仲間のよさを見つけよう」は友だちの姿を見て学ぶことです。素晴らしいことやすごいこと、苦手なことも頑張る姿などを見つけることです。仲間のよさに気付く人は、その良さを自分の力に変えることができます。たくさんの児童がいる河井小学校ではたくさんチャンスがあります。
自分は最善をつくして取り組み、なかまの成果や努力を認めたり、応援したりする、そのような児童の姿をたくさん増やしていきたいと考えています。
3 学校づくりの基本理念
・学校は、子どもたちにとって「学んだことが身につく場」である。
・学校は、子どもたちにとって「人としての生き方を学ぶ場」である。
・学校は、地域の中にあって「家庭と地域と連携して子どもたちを育てる場」である。
4 目指す児童像
【明るくたくましい子】【よく考えやりとげる子】【協力し進んでやる子】
5 目指す教師像
・率先垂範により範を示す教師
・学び合い、高め合う教師
・教育公務員として自覚ある言動を行う教師
・適切なコミュニケーションにより、他者と信頼関係を築くことができる教師
・確実に共通実践できる教師
☆学校として具体的に取り組む内容は以下の通りです。今年度は、学校の様々な場面で指導するためには、常に職員が意識できる量にしたいと考えて、すでに達成できていることやどの学校でも必ずやるべき内容は省くなど10個に数を厳選しました。また何をするのか、実施したかしなかったのかがわかる具体的な内容にしました。
6 具体的取組
・「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を学校生活全般で具現化
・児童と取り組み内容を共有した学力向上プランの共通実践
・語彙を豊かにし、できる喜びを育む音読暗唱
・「話を聴く」「納得」による信頼関係に基づいた学習規律
・家庭学習の習慣化を図り、学習習慣を定着させる
・適切な声量(授業 あいさつ 歌)挨拶№1の河井小学校へ
・児童のがんばりを見える化する掲示の工夫
・活動の方向性を示し、適度な競争意識を与え、評価し意欲の向上を図る
・「事実の確認」に基づいた生徒指導及び保護者対応
・輪島や河井小学校の伝統と文化を理解させ、誇りをもたせる。
上記のビジョンの達成をめざし、教職員一同、新たな気持ちで頑張ります。また令和4年度もコロナ禍の中でのスタートとなりました。保護者・地域の方々には、本校の教育活動及び今後の感染予防対策についてご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
校長 六田 茂行