2021年10月の記事一覧
今も昔も変わらない大切なこと
本校では子供たちの自主性を育むために、自主学習ノートに取り組ませています。いわゆる自学ノートと呼ばれているものです。自学ノートが1冊終了すると、校長の私に提出され、大きなシールが貼られるとオリンピアンとして「かしこオリンピック」に参加する資格が与えられます。そのオリンピアンになろうと、子供たちは漢字や計算など基本的な学習や自分の興味関心のある勉強、あるいは苦手な勉強等をそのノートに自分なりに工夫をしながら書いてきます。2学期に入ってから、その提出が一気に増えてきました。
提出される自学ノートを見ると、どの子もよくしてくるのが漢字・計算練習です。今の世の中は合理化されていますが、漢字や計算などの基本事項は瞬時に覚えたり、正しく計算できたりしません。何度も何度も繰り返し書いて練習する、ミスがないか一回一回チェックして忘れやすい箇所、間違えやすい箇所は見やすいように間違わないように書き出すなど、時間のかかる学習も必要になってきます。確かに面倒な取組かもしれませんが、基本を身に付けるには反復練習は欠かすことのできない活動だと思っています。英語が好きだった私も、何度も何度も書いて覚えた英単語は、今でも手が覚えていて書いてみると思い出すことがよくあります。
新学習指導要領が始まってから、自ら課題を見つけ、その解決策を友達との対話を通して見つけたり、さらに学びを深めたり、広げたりする活動を行っています。その活動を円滑に進める上でも、基礎的・基本的な学習事項の定着は必須です。労を惜しまず地道に毎日コツコツと練習して頭にインプットしていく習慣は今も昔も変わらない大切なことです。今後も是非続けて欲しいと思います。そして学習したことをテストで試すことはもちろんですが、それ以上に今学習していることが、自分の将来の夢実現につながると信じて学習を継続してもらいたいと思います。私自身もペンだこができるまでコツコツと英単語練習を重ねたことが、私の将来の夢英語教師の実現につながりました。だから、子供たちにはこう言ってあげてください。「今、君が一生懸命やっていることのどれかが、今はどれかはわからないけど、将来の夢実現につながっているんだよ」と。
テストのための勉強ではなく、夢実現のための楽しい勉強になるよう、興味関心のあることに取り組めるような自学ノートの取組を考えていきたいと思います。自分の将来についてはまだまだイメージできない子どもの方が多いかとは思いますが、だからこそ幅広い知識をたくさん蓄え、自分の夢実現に必要な引き出しを多くつくってあげたいものです。
学校長 松山 真由美