校長室から

<校長室から> ようこそ先輩

 本日、本校講堂にて、3年生キャリア講演会「人生の歩き方 in こまつ」が行われました。今年の3年生のテーマ「夢にはばたく大人に」に向かって、生徒が主体的・積極的な1年を過ごすようにとの願いを込めて、学年団が企画したものです。
 講師としてお招きしたのは、本校OBの山田恭平さん(52回卒)と村中拓弥さん(62回卒)のお二人。お二人とも高校時代に留学を経験し、海外の大学・大学院でも学んでいらっしゃいます。山田さんの講話のあと、お二人に生徒と本校教員を加えてのパネルディスカッションとなりました。
 山田さん曰く「(留学するかしないか考えていたとき思ったのは)不安だけど長期的な視点で見れば必ずプラスになる、逆に挑戦しなかったらそれまでの延長線で淡々と時間が過ぎるだけだ、ということ」。「(今、研究者となって大学でも教えているが)最初から研究者志向だったわけではなく、一つ一つの選択を積み重ねた結果、今がある」
 村中さん曰く「思い描いていたとおりの留学生活ではなかったけれど、失ったものは何一つない」「どの大学に行くかによって将来の選択の幅が違ってくるということは知っていてほしい。他にもいろいろな選択肢があった中で教師という道を選んだことが、今の自分を支えている」
 お二人とも、みんなと同じ道を行くのが最善ではないことに気づき、挑戦することをためらわなかった。「人生の歩き方は人それぞれだけれど、自分が選択し自分がデザインして自信を持って生きていけばいい」ということを伝えてくださったと思います。
 人は人から学ぶ。小松高校は恵まれた教育環境の中にありますが、それは立派な施設設備やSSH・NSHなどの教育プログラムを指すだけでなく、各年代、各界に素晴らしい先輩方がいて後輩たちに刺激を与えてくださる、それだけのつながりを持っている、というところにあるのだと思います。今、隣にいる仲間にも「あいつはすごいなあ」「あの人はすごいなあ」と感じられる環境、それこそが小松高校の強みであり財産なのだと思います。