校長室から

<校長室から> 忘れられない卒業式

 昨日(3月3日)、本校の第72回卒業証書授与式が挙行されました。

 今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、代表以外の在校生は出席せず、卒業生と保護者、限られた来賓のみの式となりました。式次第も一部割愛され、また生徒を含め多くの方がマスクを着用する中、例年とはかなり雰囲気の異なる式となりましたが、かえって記憶に残る式になったかもしれません。

 小松高校では、もともと卒業式の予行演習は行っていません。代表生徒に作法指導をするのみです。今年はそれも当日の朝、短時間行っただけでした。しかし、さすがは小松高校生、全員がしっかりした態度で式に臨み、高校生活最後の行事を立派にやり遂げてくれました。

 中でも心に残ったのが、市田修也くんの答辞です。勉学、部活動、学校行事などの3年間の歩みを振り返り、支えてくれた先生、家族、仲間に感謝を述べるというオーソドックスなものではありましたが、経験してきた当人にしか語れないことが飾り気のない言葉で綴られていて、「この生徒は本当に真剣に自分と向き合いながら、努力を重ねてきたんだなあ」と感じさせるものでした。

 私が本校で3年生とともに過ごした時間は1年だけですが、彼らの溌剌とした姿からたくさんのエネルギーをもらってきたことを、私も深く感謝しています。

 3年生の皆さん、卒業おめでとう。「三年の春は過ぎやすく 波風荒き世は待てど~」 小松高校で学んだこと、経験したことのすべてと糧として、力強く次のステージに羽ばたいてください。