2025年5月の記事一覧
校長室より 「看護・福祉に携わる新しい仲間が増えました!」 R7.5.7
校長室より 「看護・福祉に携わる新しい仲間が増えました!」 R7.5.7
令和7年5月7日。新学期が始まり1ヶ月が経ちました。生徒の声、活動の音が響き、学校は活気を帯びています。昨年の5月7日(連休明け)に寄宿舎が仮復旧し、通常の寮生活が再開されました。震災後、寮生は「国立のと青少年交流の家」に宿泊し、バスで学校に通学するため、始業時間を遅らせ授業を行っていたことが、懐かしく思い出されます。地震から1年4ヶ月が過ぎましたが、「当たり前でない学校生活」「当たり前でない寮生活」を忘れず、1日1日を大切に過ごしてほしいと願っています。
さて、本校は、今年、創立59年目にあたり令和8年度に60周年を迎えます。6500人を超える卒業生は、石川県内はもとより全国や世界で活躍されていますこと、とても頼もしく心強く思っております。と言いますのも、令和6年1月の能登半島地震を経験し、多くの卒業生が災害現場や病院・施設、避難所等で活躍しましたし、被害のあった母校にも心を寄せてくれました。“看護・福祉の力”は偉大だと、こんなにも感じた事はありません。初めて大地震を経験した能登の学校として、災害等で活かせる知識や技術・心を身につける教育を進めるとともに、地域(特に能登地区)に貢献できる人財を育てる役割があります。昨年度、数々の災害復興ボランティア活動を行いました。生徒達は、「今、自分たちに出来ることは何か」を問い続け、看護・福祉の視点で避難所運営や被災者支援の課題を考察しました。今後、“自助・共助・公助”を含め具体的な支援方法を考え、多職種と連携する力を高めていく必要があると考えています。
今年度は41名の新入生を迎えました。看護・福祉に携わる仲間が増えたことを、とても嬉しく思っています。多感な高校時代に病院や施設などで社会と交わり、専門職の方々や患者さん・利用者さんから直に学んでいく過程で、高校生はいろいろな力を身につけ大きく成長します。そして、卒業時に国家資格を取得し、いち早く社会で活躍できます。その後のキャリアアップも多岐にわたり、とてもやりがいのある職種だと自負しています。
改めて、本校は、医療・福祉系学科をもつ専門高校であり、県内で1つしかありません。現在は「衛生看護科(5年)」、「健康福祉科(3年)」の2学科で卒業時に看護師国家試験・介護福祉士国家試験受験資格を得ることができます。昨年度も、両科とも受験生全員が国家試験に合格しました(衛生看護科14年連続・健康福祉科6年連続合格)。本校の教育活動に生徒達はしっかり応えてくれた成果とも思っています。しかし、資格取得は最終ゴールではありません。卒業生の進路も様々で、昨今は進学が増えています。看護科は、保健師・助産師・養護教諭を、福祉科は看護師・社会福祉士・作業(理学)療法士・保育教諭などを目指し進学しています。国家資格をもち、生涯様々な事にチャレンジしていける学校です。
最後に、この看護・福祉分野は、人とのふれあい・心のやりとりを基本とし、どんなにAIが進化しようと「ヒト」でしかできない職種だと思います。この石川(特に能登地区)に住む方々の医療・福祉を守る人財が増えることを節に願い、今年度も保護者や地域の方の力を借りながら、教職員・生徒一丸となり頑張ります!
・新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴う学校における主な対応について
(令和5年5月2日更新)