日誌

卒業にあたって!

卒業にあたって
                                                      校長 滝井 陽一
 49名の卒業生のみなさん ご卒業おめでとうございます。
 鳳至小学校の中心になり、たくさんの「感動」を与えてくれたみなさんに、心よりお祝い申し上げます。

 さて、4月から輪島中学校の生徒になります。中学生は、もう子どもではありません。でも、大人でもありません。自立した大人になるための準備の時期と思って下さい。小学校と違い、誰かが何かをすべてしてくれるのではありません。自分で考え、行動することで自分を一人前の大人にしていく、そのような輪島中学校での3年間となるのです。

 自分を自立した大人にしていくために、二つのことをお話しします。
 一つ目は「人間としての基本を忘れない」ということです。
 「人間としての基本」とは、社会生活をおくる人間であれば必ず身につけなければならない最低限のことです。
 古い中国の本には、「人間としての基本」の一番目は、「掃除や後片付けがきちんとできること」。そして二番目は、「あいさつや返事などを通して、いろいろな人と上手につきあいができること」、三番目は、「親孝行をすること」、続いて「お年寄りを大事にすること」、「関わってくれた人たちに感謝すること」、そして「友だちと仲良くすること」、と書かれています。
 どうですか。小学校生活の中でも実践してきたことばかりではないですか。是非、中学校三年間でさらに磨きをかけ、自立した大人になるための本物の基本として下さい。

 二つ目は、「夢や目標を持ち、それを実現するための基礎・基本を身に付ける」ということです。
 夢や目標を実現するためには、それらに関係する「基礎・基本」をしっかりと身に付けなければなりません。しかし、これがなかなか難しいのです。「基礎・基本」を身に付けるためには、地味で時にはおもしろ味のないことを、繰り返し繰り返し行わなければならないからです。
 基礎・基本が身につくと、ここぞというときに力を発揮することができます。そして、自分の目指してきた夢や目標が実現できる可能性が高まります。
 「努力する」という言葉がありますが、私は「基礎・基本」の練習から逃げないという意味と解釈しています。この「基礎・基本」を身に付ける大切さを理解し中学校生活を充実したものにして下さい。
 将来みなさんが、立派に自立し、この輪島市の発展に尽くす、素敵な大人になっていることを期待します。

 最後になりましたが、保護者の皆様にお慶びを申し上げます。お子さんは人生において最も多感な時期に入ります。楽しみの多い反面、保護者として悩むことも多いかと存じます。
 しかし、皆様の前向きに生きる姿が、必ずお子さんを勇気づけ、良い方向に向けていきます。お子さんが夢に向かう姿を、どうぞ温かく見守り導き、家庭でも笑顔と感動の花をたくさん咲かせてください。
 これまでいただきましたご厚情に深く感謝いたしますと共に、今後ともよろしくお願い申し上げます。