日誌

子どもたちをよりよく育てていくため、改めて、皆様のご協力をお願いします!

10日(土)にマリンタウン陸上競技場で行われた金管鼓隊の発表会には、1000名を超える保護者、地域の皆様に足を運んでいただきました。本当にありがとうございました。

鳳至小・河井小両校の子どもたちの演奏とも素晴らしいものでした。子どもたちの表情には、本番で力を出し切ることができたという達成感や自分たちの頑張りを多くの皆様に見ていただくことができた満足感、充実感が表れていました。発表の後は、多くの方々から子どもたちの発表を讃える声をかけていただきました。この経験は子どもたちの次への意欲につながるものと確信しています。

一方、10月に入って、学校外の子どもたちの様子について注意しなくてはならない事案が3件続きました。

一つ目はマリンタウン公園での中学年児童数名が遊んでいて、他校の児童とのトラブルをおこした件、二つ目は他校の通学路上で、高学年の女子児童10名で待ち合わせをしていたところ、「(低学年の)子どもが側を通るのが怖かったと訴えている」と子どもの保護者から学校に連絡が入った件、そして、最後の一つは、マリンタウン公園に面する道路で高学年男子児童の数名がボールを蹴って遊んでいて、他の歩行者や車と接触しそうで危ないから止めさせようと注意するが聞いれてくれないと住民から学校に連絡が入った件です。また、3つ目の事案が起こった日は、鳳至小、河井小、大屋小、輪島中とたくさんの児童生徒がマリンタウンで遊んでいました。後日、孫を連れてその場にいたお年寄りからは、「どこの学校の児童が当事者かはわからないけれど」との前おきの後、順番に遊具を使おうと並んでいる低学年の児童の列に高学年児童が割り込んでトラブルとなったことも教えてもらいました。子どもたちは成長の中で、良いこともすれば良くないこともしでかします。ですから、乱暴な言い方をすれば、先に述べた事案は、どれも、「起こりがちなこと」です。しかし、子どもたちには、社会生活のルールやマナーを守ることができる人、周りに迷惑をかけない人に成長していってもらわなければなりません。一つ目の事案で、ケンカをした片方は相手の話し方がおかしいと言い、もう片方はおかしいと言われたことが許せないので暴力に訴えたことから双方の殴り合いに発展したという顛末、2つ目の事案では「それほど広くない歩道に人が10人も集まればどうなるか」、「小さい子どもの目には、知らない大きな“お姉さん”の軍団はどのように映るのか」ということについて想像力が欠けていたこと、3つ目は自分も他者も身の安全が脅かされるということが想像できていないことが原因でした。しかし、これらの事案について、普段の生活の中で当該児童の一人一人にどう思うかと尋ねれば、全員が迷わず「良くない」と判断した上で、その理由も答えます。では、良くないと判断できる行動をとってしまうのはなぜなのでしょう。

答えは「一人ではない(=集団でいる)から自制するのが恰好悪い」、「みんなでやっているし、“まぁいいか”」という子ども特有の集団心理が働いてしまうからです。とすれば、雰囲気に流されず、当たり前の事を当たり前に判断し言動できる態度を育てていかなくてはなりません。また、自分がまわりの人にどのような印象を与えているのかを察知できる力をつけなくてはなりません。

学校では道徳の勉強はもちろんのこと、学校生活の中で、こんな場合、自分はどんな態度でなければいけないのか、どう振る舞うべきなのかについて子どもたちに考えさせ、指導しています。「間違いを起こすこともある。大切なのは、何が良くないのかに気づき、自分自身がそれを解決(改善)しようとする力を育てること」というスタンスで働きかけています。ただ、子どもの生活場面は学校内だけではなく、家庭や地域、さらには思い思いに活動するスポーツ少年団や太鼓などの文化活動を行う団体等、様々です。ですから、子どもたちをマナーやルールを考えられる良き大人へと導いていくには、家庭や地域、児童の健全育成にかかわる団体が、子どもをよりよく育てていくという目標を共有していかなくてはなりません。この学校便りでは、子どもたちの良い姿だけでなく、改善していかなくてはならない姿もお知らせしていきます。そして、校歌の歌詞にあるよに『かがやく輪島の未来の子』が、より良き社会を築く主体へと成長するよう、保護者、地域の皆様と一緒になってサポートしていかなくてはならないと考えます。

今後とも、本校の教育活動に、ご理解とご支援をよろしくお願いします。    

                                                                     学校長 山 岸  茂 樹