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【新聞部】 「いずみの原速報 第123号」

9月15日、いずみの原速報 第123号を発行しました。

表面は創立記念祭を振り返る記事、裏面は前期生徒会の軌跡をまとめた記事です。

生徒、教職員の皆さんは、もう読んでいただけましたか?

ここでは、紙面に掲載されていたコラムを校外の方々のために公開します。ぜひお読み下さい。


〈屋上欄(コラム)〉


 創立記念祭のフィナーレを飾った3年生の野外劇は9月2日、多くの盛り上がりを見せ幕を閉じた。劇の終了後、背景担当のクラスにスペシャルサンクスという言葉を送る行為は観客の目に好印象に映った。

 野外劇の裏側には、劇を20分に収めるのに何度も徹夜したという音響責任者、役を演じずに大道具の出し入れなど黒子に徹した生徒もいる。彼らはいわゆる「影の功労者」であり、人目につくことは極めて少ない。

 では「影の功労者」に直接称賛を送るのが良いか。

 生物学者のワトソンとクリックはDNAの二重らせん構造を発表したことで有名だが、決定的な証拠を発見したフランクリンという女性の名はあまり耳にしない。彼女の功績のスケールが彼らの知名度の高さに影響したと言えるだろう。

 つまり、裏舞台の人間の努力量がそのまま表舞台の人間の輝きに反映する。逆に言えば、表舞台の人間の努力量によって、裏舞台の人間の努力量が証明されるのではないか。

 今回の野外劇には多くの裏舞台の人間がいる。彼らに感謝の思いを伝えるなら、表舞台の人間が今まで積み上げたものを堂々と発揮すればいい。彼らの努力が裏舞台の人間の功績の証となる。今回の記念祭における輝かしき成功が野外劇に見られたのはきっとこのためだろう。

(2年新聞部員)