【SSH】生物野外実習(理数科1年生)

7月20日(木)21日(金)1泊2日の日程で、1年理数科の生物野外実習が行われました。

 <日程>
7月20日(木)

  6:30       学校集合
  7:00       出発
 10:00       のと海洋ふれあいセンター到着、着替え
 10:30~12:00 海洋生物採集
 12:00~13:00 着替え、昼食
 13:00~14:30 ウニ人工授精・発生実験
 14:30~      片付け、移動
 15:30       のと少年自然の家到着
 16:00~17:00 発生観察
 17:00~18:00 夕食
 18:00~      (適宜)発生観察

7月21日(金)
 ~6:30        (適宜)発生観察
  6:30~ 8:00  片付け、清掃、朝食、移動
  9:00~11:00  発生観察(のと海洋ふれあいセンター)
 11:00~12:00  昼食
 12:00~13:00  発生観察、海洋生物観察
 13:00~       片付け、移動
 17:00        学校到着


 新型コロナによる制限が緩和され、3年ぶりに宿泊研修が実現しました。
 初日の午前中は、ウェットスーツを着て海に入り、海洋生物採取です。はじめはおっかなびっくりでしたが、徐々にコツを掴み、しっかり潜って大量のムラサキウニを採ることができました。その他にもウミウシやナマコ、ヒトデなど、様々な生物を発見。後程じっくり観察します。
 午後からは、ムラサキウニの人工授精・発生実験です。ムラサキウニの口器を切り取って塩化カリウムを注ぎ、放精/放卵させた後、それらを合わせて受精卵をつくります。ここからひたすら顕微鏡をのぞきこみ、受精卵を観察し続けました。なかなか変化が起こらないまま海洋ふれあいセンターでの実習が終了し、この日の宿舎である「のと少年自然の家」に向かいました。
 自然の家に到着後観察を再開すると・・・細胞の数が8個や16個に増えているものを発見!分裂の瞬間は見逃しましたが、確かに人工授精が成功していました。目の前で確認できた変化に、生徒たちは興奮し、感動した様子でした。その後も順調に細胞分裂が進み、夜中には桑実胚がみられました。翌日に備えて休息を推奨しましたが、中には夜通し観察を続けた生徒もいました。
 翌朝観察すると、発生が進んでおり、胞胚を確認できました。プルプルと動く様子も見られ、生命を感じます。一旦片付けて自然の家を出発し、海洋ふれあいセンターに戻って最後の観察です。このころには泳ぐ胞胚や、更に発生が進んだプリズム幼生、プルテウス幼生が観察できた班もありました。併せて、前日に捕まえた海洋生物の観察も行いました。初めて触るウミウシやナマコの感触、ヒトデの裏側など、ここでもたくさんの発見と感動があったようです。
 1泊2日の実験・観察を通して、生徒は1つの事象を継続的に追求することの面白さを体験できた様子でした。失敗もありましたが、班で協力して克服できたことも良い経験となったようです。また、この経験をクラスで共有できたことで、クラスの仲も深まりました。とにかく楽しかった、たくさん学べたと、皆良い表情で帰ってくることができました。