校長室から

2019年7月の記事一覧

<校長室から> 伝統のボート大会

 「校長室から」、久しぶりの投稿になります。

 今日7月2日(火)、本校近くの梯川で校内ボートレース大会が行われました。この大会は、今年創立120周年を迎える本校の名物行事の一つで、夏の風物詩となっています。
 今年は120周年記念事業の一環として、同窓会からナックルフォア3艇が寄贈されました。今日はそのお披露目となり、はじめに安全祈願祭と贈呈式を執り行ってから、一昨年本校OBの江口さんより寄贈された3艇とあわせてピカピカの6艇で、レースが行われました。
 記念すべき年ですので、この機会に生徒たちに何かを伝えられたらいいなと思って、『小松高等学校百年史』を紐解きながら本校とボート競技の関わりについて調べてみました。
 本校の創立は1899(明治32)年ですが、その数年後にはボート部(当時は端艇部)が誕生していたようです。明治時代に部が創設されたときも、戦時中に中断していたボート競技を戦後復活させたときも、生徒・職員・保護者が一丸となって募金をし、ボートを購入したり艇庫を建てたりして、活動を支えてきたことがわかりました。ボートは小松高校にとって、ある意味「校技」のような存在だったのですね。
 校内ボートレースが初めて開催されたのが1909(明治42)年と言いますから、この伝統の行事には、途中中断していたとはいえ百年以上の歴史があるわけです。
 ちなみに、明治時代から校内ボートレースが行われ、今も大会が続いているのは、私の知る限りでは、全国でも愛媛県の松山東高校、宇和島東高校、長野県の諏訪清陵高校と本校の4校だけです。いずれも伝統校で、松山東の前身である愛媛県尋常中学校(後の松山中学校)は、夏目漱石が一時期教鞭を執り、小説「坊っちゃん」の舞台となった学校として知られています。
 本校の話に戻りますが、今回、創立120周年の記念に寄贈されたボートには、小松高校の歴史と伝統を形あるものとして後輩に手渡したい、そしてこの大会をこれからもずっと続けてほしい、という先輩方の熱き思いが詰まっていると感じます。ボートを通して歴史をつなぎ、「小松高校スピリッツ」とでも言うべきものを継承していけたら、と思います。 
 今日は途中から風が強まり、残念ながら3年生と1年生のレースしか行うことができませんでしたが、2年生諸君、来年のボート大会を楽しみに待ってください!

 
    
   <ボート贈呈式>           <同窓会・PTAの方々と>
真新しいオールに紅白のリボンを            新艇は、校歌の歌詞から「はくさん」
かけて…。                        「おおぞら」「みらい」と命名されました。

   
 <教員チームとして出場>         <結果は…>
管理職3人プラス今年新任のT先生、       途中までは2位でしたが、後半に抜
A先生の5人で3年生のレースに           かれてしまいました。スタミナ切れ?
参加。私はコックスです。              若さには勝てませんでしたね。