日誌

「鈴木大拙館」訪問


  
  2月10日(土)午後、総合的な学習の時間を通じて郷土の哲学者に興味を持った
1年生20名が、金沢市本多町の「鈴木大拙館」を訪問し、金沢市生まれで世界的な仏教哲学者・鈴木大拙の生い立ちとその功績に触れました。

当日は、総合的な学習の時間「鈴木大拙研究」でお世話になった猪谷聡学芸員に、金沢ゆかりの世界的建築家で「銀座シックス」の設計者としても知られる谷口吉生さんが手掛けた館内の学習空間・展示空間・思索空間を案内していただきました。その際、猪谷聡学芸員は大拙が残した書や生前の写真を前に、総合的な学習の時間の授業を振り返りながら「大拙は日本文化を英語で海外に伝えた功績が高く評価されている」と説明されました。また、大拙が外国人に最も伝えたかったことの1つが「無心」という言葉であるとして、『われわれ人間は「自分をよく見せよう」「人からよく思われたい」といった思いにとらわれすぎて、空回りしてみたり、力みすぎたりすることが多々あるが、そうしたわれわれに「無心」の重要性を説いている』と説明され、生徒はそれらの説明にあらためて感銘を受けている様子でした。

生徒たちは、新たな学びとともに総合的な学習の時間の哲学領域でこれまでに学んできたことを掘り下げ、自分自身と向き合う格好のひとときを過ごすことができました。
 参加した20名は、3月3日(土)に西田幾多郎記念哲学館を訪問し、3月26日(月)~27日(火)には京都大学を訪れて、哲学対話などを通じて思索を深める予定です。