校長先生のブログ

河井小学校金管鼓隊の伝統とプライドを受け継ぐ

 本校では毎年卒業制作で輪島塗の作品を作り、校内に掲示しています。令和3年度の作品でちょうど40作品となります。その中の20作品に金管鼓隊が描かれています。今までの先輩たちにとって金管鼓隊の演奏が小学校生活の大きな思い出であったことがわかります。

河井小学校金管鼓隊2022のスローガンは「輪島市に笑顔を届けるためにベストをつくし迫力のある金管の伝統を受け継ごう」でした。その言葉通り3年ぶりに実施された輪島市民まつりで最高の演奏を披露してくれました。

当たり前のことですが全ての行事は児童の成長のためにあります。子どもたちは金管鼓隊の練習から市祭での演奏を通して大きく成長したと思います。その一場面を紹介すると、市祭直前の結団式のことです。指導してきた先生たちやパートリーダーが本番に向けて思いを伝えてくれました。その言葉を聴いてから行った次の練習では明らかに変わりました。今までで一番の演奏と動きでした。先生やパートリーダーの言葉だけでなく気持ちもしっかりと受け取ることができる「聴く心」をもったさらに良いチームになった瞬間です。練習を始めた昨年度からこのような場面がたくさんあったことでしょう。

 4日は輪島市に笑顔を届けるためにベストをつくして演奏する姿がありました。2年間の練習の成果を出し切った6年生は、金管鼓隊終了後に全員が満足をしたと振り返ったそうです。

 市祭ではたくさんの下級生が演奏を見ていました。その姿から、演奏だけでなく、真剣な表情や雰囲気から伝統を引き継ぐプライドをしっかりと感じ取ったことでしょう。そして自分たちも迫力ある演奏をしたいと思ったことでしょう。昭和40年から行われている金管鼓隊の伝統とプライドが次の世代へ受け継がれた日となりました。

 最後に河井小学校金管鼓隊2022の皆さんが学校経営ビジョンの具体的取組⑩の「輪島や河井小学校の伝統と文化を理解させ、誇りをもたせる。」を自分たちで具現化してくれたことに、本当に感謝します。

                               学校長 六田 茂行