校長室ブログ

晴れ 44日間の夏休み

 18日(金)、1学期最後の終礼を終えて、生徒玄関に降りてきた皆さんの顔は皆晴れやかで、「良い夏休みを!」とかけた声に「校長先生も!」と返してくれる人がたくさんいて、本当に眩しく暑い日差しの下、夏休みに向かって駆け出していく様子がとても瑞々しく、こちらまで嬉しくなりました。

 終業式でもお話ししましたが、今年の夏休みは44日間。最初がいきなり3連休で、既に残り41日間ですが、それでも何が出来るのか、何でも出来そうでワクワクする時間です。「したいこと」ばかりでなく、「すべきこと」や「した方がよいこと」についても後回しにすることなく、バランスよく取り組んでほしいと思います。

 この夏に取り組んでみてほしいこととして、➀「誰かのために動いてみること」、②「本を読むこと」、③「1日2時間、または1週間に半日程度のデジタルデトックス時間を創ること」、⓸「○○館に行ってみること」、⑤「家族と話をすること」を挙げたいと思います。①は家族に作る食事でも良いし、向陽祭の準備なども良いですね。②はできればスマホやタブレットでなく、手の中の重さと紙の質感、残りページの量を感じながら、本を読んでみてほしいです。③はそうすると決めた時に、その時間、自分は何をするかなということや、スマホのない世界の自由さに気付いてみてほしいです。⓸は高校生までは安く、或いは無料で入れる美術館や博物館、水族館などで楽しんでみてほしいし、⑤は初休みの本質でもあるかなと思うので、一緒の時間をぜひ大切にしてほしいと思います。

 反対に、夏はこの解放感と相まって気が大きくなっているので、普段よりは危険度が高まっていることに注意しましょう。海や川、花火大会やお祭り、一晩中興じてしまいがちなネットゲームの中にも、危険や巧みな罠がたくさん仕掛けられています。それを見抜けたり、上手にはぐらかしたり避けたりできるほどには、あなた方はまだ人生経験が少ないことを常に肝に銘じておいてください。⑤は夏休みの本質と話しましたが、事故や事件などで、お家の方を心配させたり迷惑をかけたり哀しませたりすることは絶対にないように気をつけましょう。

 「人生は何事をもなさぬにはあまりに長いが、何事かなすにはあまりに短い」

 中嶋敦が書いた『山月記』の中で李徴が自分の挫折を自嘲して言う言葉ですが、「人生」を「夏休み」に変えてもうんうん頷けてしまう言葉です(笑)。この夏こそは自分磨きの素敵な時間を積み重ねていけますように…。いつも応援しています。

 

              7月22日(火)の向陽高校です。暑いですね~。