校長室ブログ

キラキラ ヒダンキョー

 漢字で書くと、「被団協」。正式名称は、「日本原水爆被害者団体協議会」です。先週11日に日本被団協に2024年のノーベル平和賞が授与されることが決まりました。受賞の理由として、「核兵器のない世界を実現するための努力」と「核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて示してきたこと」が挙げられました。

 あの日の惨禍を忘れてしまうということがないように、70年近くにわたって原爆の被害のすさまじさ、甚大さを訴えてきた被爆者たちの取り組みに栄誉が贈られるのです。父を失い、母を、兄妹を、友達を亡くした日のことを語り続けてくることは、本当に苦しいことだったろうと思います。決して忘れてはならないこととして、自分自身にも、聞いてくれる人々にも、ひいては世界中の人にもという思いで、一心に活動されてきた日々だったのでしょう。

 けれども、今もなお、核の威嚇を繰り返す国や核戦力の強化、核開発にまい進する国が後を絶たず、目の前では、核保有国と核開発国との対立・戦いが続いています。人間の英知が自然や暮らしを脅かす方に使われるのでなく、わかり合い、許し合い、助け合う方へと使われる、そんな21世紀を送りたいものです。日本被団協の取り組みに大きな光が当たったことで、改めて、全世界の国々で非核三原則の取り組みが進むと良いのにと切に願うものです。(※非核三原則…核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)

 2年生の修学旅行ももうひと月を切りました。長崎の原爆資料館ではまたしっかりと学習を深めてきてください。新しく学んだことを教えてくれるのを楽しみに待っています。