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【教職員リレーブログ】お題「今、周りの人に最も伝えたいこと」
「転禍為福」(禍を転じて福と為す) ピンチはチャンス!
大学入試共通テストが目前です。試験中残り時間が5分になったとき、どう感じますか?
「あと5分しかない」「まだ5分もある」
ものごとは多様な見方ができます。事実は一つ。でもその捉え方によって、感じ方、考え方が変わり、たぶんその後の結果も変わります。「しかない」と思ったら、焦ってケアレスミスをしたりするかもしれません。「もある」と思ったら、冷静に見返してミスに気付くかもしれません。
今朝(1月10日)、通勤途中で聞いていたNHKのニュースは、「能登島」からの中継でした。現地に住んでいる女性から、全国の人たちに伝えたいこととして、
「ここより大変なところがあるとは思うのですが・・・、ここでもみんながんばっています。私たちの気持ちが落ちてくると、90年以上能登島に住んでいるおばあちゃんが、能登島で初めて電気がついた日のことを語って、私たちを元気づけてくれるんです。」
「田舎の末端で、頑張っている人がいることを知っていてほしい」
おばあちゃんの次の言葉は聞かなくてもわかります。
「今は確かに大変や。でも、もっと不便だった時代もあったぞ。電気がついた日は嬉しかったわ。昔にちょっともどっただけや。大丈夫、乗り越えていける。」
生きていくと、困難や挫折に直面することがあります。身近な家族や友人が、大変な困難に陥ることもあります。
そんな時にどう乗り越えて行くのか?支えていくのか?
私は、困った時、ものごとの別の側面を見ようと心がけます。別の捉え方、逆の見方、発想の転換ができないか、と考えます。「ピンチをチャンスに変えられないものか」と。
能登の状況は本当に悲惨です。でも、これから被災地「能登」に世間の意識が集まり、能登が抱えてきた深刻な社会的課題「少子高齢化」「医療の偏在」「交通」等々を、一挙に解決するinnovation的な機会になるかもしれません。またそうしなければなりません。
実際、ドローンが薬を運んでいる映像が紹介されていました。科学技術の普及が一気に進むのがこのような状況下なのでしょう。コロナ禍で、「一人1台パソコン」が実現したように。
とは言え、能登の映像や被災者の数を見ると、平静ではいられません。
能登の高校生達。今この瞬間、普通の高校生活を奪われています。
短期的、長期的に、自分たちにどんな支援ができるか、これから一緒に考えて、行動していきましょう。
昨秋、「奥能登芸術祭」に行ってきました。珠洲のあちらこちらで展示されたアートは、能登の空や海を背景にして、どれも心を奪われるものでした。いつか、きっと、もう一度・・・
私たちがこの大ピンチをチャンスに変えることができますように。
この大禍が転じていつか大福と為りますように。
次のお題は、「共通テスト(センター)雑感」でお願いします。ピンチがチャンスに変わった事例など、あれば・・・。