やすらぎ加賀教室の日誌

第2回事例検討会が行われました


 今年度第
2回の検討会は、9月14日(金)15:30~16:50   加賀市教育総合支援センターにおいて
、講師にファミリーステーションいなみえん心理主任の浅田伸史さんを迎え、加賀市内の小・中・高・特別支援学校、関係諸機関等から20名の参加をいただき開催されました。  
 
まず自己紹介や簡単な情報交換を行い、その後PCAGIP法による事例検討を行いました。PCAGIP法が初めての方もすぐに慣れ、運営もスムーズに進めることができました。参加された皆さんも積極的で、活発な検討会になりました。           
 
今回は高校1年生の男子生徒で、学校には休まずに登校できているが授業になかなか出れず、保健室で過ごすことが多くなり、このままでは進級が危ぶまれるという事例でした。

 授業に出ると頭痛や発汗が起こりいつもしんどいと訴えます。集団の中で疎外感があり自分から話せない、今の状況から将来を描くことができないとも訴えています。家庭でも気が休まらず部屋に閉じこもってしまう、高圧的な父や兄とは会わないようにし、母親や姉とは仲が良いとのことでした。彼の状況について、質問とその回答を聞きながら、皆さん多くのアイデアに気づくことができた様です。 

支援のアイデアについては、

・自分の状況を把握できているのは強みであるから、服薬や出欠のコントロールをやってゆく。

・家族、特に父や兄に本人の状況を理解してもらう必要がある。

・自己肯定感や有用感を高めるため、学校での頑張りや友人との関わり、教師からの評価など、今出来ていることを認めてあげることが必要。

・家の近くで、気の合う姉とアパートで二人暮らしをすると良い。

・生活リズムの改善のために動物を飼ったり、体調日記をつけると良い。

 最後に浅田先生からは、自身が評価されることへの理解を深めること、体験の言語化に取り組ませることや、実現可能性の少ないことでも拘らずに提案してゆくことが大切である、との講評を頂きました。  

 参加された皆さん、ありがとうございました。