2023 夢を追い続けた夏
昨日(8月20日)、剣道部は全国大会を終え愛媛県松山市から帰ってきました。JR松山駅を出た特急しおかぜ号は、しばらくすると四国と本州を結ぶ瀬戸大橋を走り抜けました。大橋から望む瀬戸内海は、4日間の大会の疲れを癒してくれる壮大な眺めでした。ふと、生徒たちの様子を見てみると、大会の緊張から解き放たれたようにぐっすりと眠りについていました。
松山から岡山、その後新幹線で新大阪まで行き、男子は新大阪でおいしてラーメンに舌鼓を打ち、女子はそれぞれおいしそうな駅弁を購入しサンダーバードに乗り換え金沢に帰ってきました。
今年の夏休みも、富山に行った以外は特に遠征には行かず、聖地である新化館で、心と技を磨き続けました。
決勝トーナメント進出を賭けた、東海チャンピオンの静岡県東海大翔洋中との対戦は、リーグ戦における勝数・取得本数がまったくの同点となり、代表決定戦となりました。すべての試合場の対戦が終わった後に行われるため、会場中の目が第4試合場にくぎ付けとなりました。
力が拮抗しているメンバーがいる中で、代表は迷わずキャプテンであり大将の多田理人を指名しました。開始1分、迷いなく捨てきった面が一本となり、宇ノ気の応援席のみならず、会場中が大きな拍手に包まれました。その一本は、彼がこれまで磨き続けてきた、まさに魂のこもった渾身の一撃でした。
男子の選手たちには、決勝トーナメントが始まる前に、「先生は、これまでたくさんのことを君たちに教えてきた。けれど最後は自分で決断して打ちなさい。攻めるも守るも、勇気を出して打ちに行くのも、退くのも、それは君たち自身が決めること。その決断を先生は信じる。そして、これだけは言える。君たちが積み重ねてきた技術は、決して裏切らない。」
覚悟を決めて臨んだ決勝トーナメント1回戦。相手は、熊本県とならぶ剣道王国福岡県の古賀中との戦い。次鋒中堅と勝利し、大将が引き分けでも勝利の状況の中、決して逃げることなく、むしろ果敢に勝負に行きチームを勝利に導きました。続く準々決勝では古賀中との対戦で力を使い果たしたのか、健闘及ばす敗退しました。石川県の男子チームの全中での入賞は、平成11年石川全中での宇ノ気中学校以来、実に24年振りでした。
3年生はこの大会を最後に部活動を引退します。3年生男子10名、女子4名の部員たち。このメンバーだからこそ、様々なことを乗り越えることができたと思います。本当にお疲れ様。そして、よく頑張った。
「夢という花がある。それはどこにでも咲くし、誰でも知っている。花は萎むし散っていく。しかしまた新しい芽が出てくる。」
これからも剣道部の夢は、後輩たちに引き継がれます。
君たちとこんなにも長く剣道ができて最高に幸せだった。たくさんの素敵な思い出を本当にありがとう。
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