日誌

校長室だより1月号 巻頭言

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

冬休みの間、子どもたちは幸い大きな事故やけがもなく、楽しく過ごせたようです。ご家庭での、きめ細かなご指導に感謝いたします。

私たちの国は、ことのほか一年の始まり「年始」を大切にしてきました。学校の一年間は4月に始まり3月に終わる学年単位の「年度」を多く用いていますが、それにしても1月1日は心が引き締まる思いがします。今ではあまり聞かれませんが新年を迎えると1歳年をとる「数え年」という考え方もありました。先人は、お正月を新たな気持ちで迎えていたことが想像できます。私は、「年をとる」という表現より「年を重ねる」という表現が好きです。年を重ねることで、枝を広げ、幹を太くしていく樹木のように、私たちも新しい年を迎え一回り大きくたくましく成長していくイメージをもつからです。3学期の始業式の子どもが一回り大きく育っていく様子をみることが楽しみでした。ひとつ年を重ねた子どもが「こんなことに今年は挑戦したい。」「○○ができるように頑張りたい。」と話す姿はとてもすがすがしいものです。

一方、とてつもなく大きな夢や目標の実現に向かって欲張ることなく、こつこつと努力を続けることがとても大事なことを子どもたちに感じて欲しいとも思います。大きな目標や夢だけに限らず、授業中にがんばって発表すること、学習した漢字の読み書きや計算を正確にできるようにすること、苦手だった縄跳びや鉄棒ができるようになること、忘れ物をせずきちんと持ち物をそろえて授業に臨むことなど、身近で小さなことでも良いので、自分の目標や課題をしっかりともち、夢に向かって努力を続けて欲しいのです。

しかし、なかなか努力しても目に見えるような成果として現れないときもあるでしょう。いやになってやめてしまおうと思うときがあるかもしれません。子どもたちには、課題はそう簡単には実現しないことが当たり前だということを実感させることも時には大切なのです。そして、その時こそ、焦らず、あきらめずにこつこつとやり続けることの大切さを感じて欲しいのです。その応援団は、やはり、ご家族の皆さんと学校です。いっしょになって後押しをしていきましょう。

どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。