校長挨拶

 本校は1986年、「金沢市の城東地区に高校を」という地元の強い要望のもと、この舘山丘陵に全日制普通高校として新設されました。開校当初より、「自主・自律」を建学の精神に掲げ、「真理を探究し、知性高く人間性豊かな、心身ともにたくましい人間の育成に努める」を教育目標としています。自由な校風を大切にしつつ、国際性や芸術性豊かな教育活動を通して、学力とともに人間力を磨き、心豊かで自立した人間の育成、生徒ひとり一人の自己実現に取り組んできました。

 

 今年で創立38年目を迎え、この辰巳の丘から「大きな明日へ」歩みだした卒業生たちは8000名を超え、石川県内はもとより、広く国内外で企業や芸術・教育の分野で活躍されています。在校生も、明るく開放的な学舎で、大きな夢に向かって勉学にスポーツに励んでいます。現在は、普通コースと芸術コースの2コース制をとっており、さらに普通コースにはアカデミック、グローバル、キャリア、理数の4つのコースを、芸術コースには音楽と美術の2つの専攻を設け、多様な生徒の進路を実現すべく特色ある教育課程を編成しています。

 

 今年度は、タブレット端末等のICT機器を活用しながら、「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業実践をさらにすすめ、生徒の学習意欲と学力の向上を図ります。また、時間を守り、身だしなみを整えるなど、「基本的生活習慣」を確立することによって、自律性が高まるように取り組みます。さらに、コロナ禍で制限されていた交流活動を再び促進していきたいと思います。中でも、探究活動を積極的に行い、他者との対話等を通して、社会性を身につけてもらいたいと考えています。その他、地元小中学校との校種間交流や「除雪ボランティア」「地域清掃」など地域と連携した取り組みを継続し、信頼される学校づくりをすすめていきます。

 

 また、北陸大学や金沢美術工芸大学の協力を得て、外国人留学生らとの協働活動であるTGS(辰巳グローバルセミナー)や芸術の相互交流授業をおこなうなど、「高大連携」を推進しながら「探究型学習やキャリア教育」をすすめ、生徒の生きる力の育成に取り組んでまいります。

 

 学校では1日3回、本校のシンボルである「カリヨン」の音色が響き渡ります。自然豊かで恵まれた教育環境の中で、「芸術の香り高い校風」「きめ細やかな学習指導・進路指導」「国際色豊かな学校行事」などの本校の強みを生かし、生徒ひとり一人の力を高めることができるよう、全職員が一丸となって取り組んで参ります。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

  本日は、本校のホームページをお訪ねいただき、誠にありがとうございます。

 

    令和5年4月  

     石川県立金沢辰巳丘高等学校       校長 河岸 美穂