Art Gallery 市高~6月~

 6月の絵画を紹介します。

 1つ目は、芸術コース26期生、丸山拓郎さんの『帰ってくる日まで』です。廃墟となった建物の一室の真ん中に、赤いチェアがあります。脚が折れ、傾き、苔まで生えてしまっています。窓ガラスも割れていて、窓枠にも草が生えています。「寂しい感じの絵ですね。」と私が言うと、絵を掛けに来てくれた美術専攻の生徒が、「そうとも見えますが、窓から差し込む光に希望を感じます。私は暖かさを感じます。」と話してくれました。なるほど、だからこのようなタイトルになるんだな、と感心しました。人それぞれの感じ方は違うとはいえ、生徒たちの豊かな感受性に脱帽しました。

 2作品目は、泉佳那さんの作品です。タイトルには『油彩画』となっていますが、何期生なのかの記載もないところを見ると、とても古いものなのかもしれません。前回の迫力のある作品とはちょっと違い、全体を包む柔らかな色合いが印象的な作品です。