平成25年度事業報告

H25年度 NSH事業報告

205H(自然科学コース)の「大学・企業訪問研修」報告

205H(自然科学コース)の生徒40名は、11月14日(木)~11月15日(金)に一泊二日の日程で、貸し切りバスを利用して、関西方面へ研修に行ってきました。
 
内容は以下の通りです。
 
<1日目>
 「大阪大学」 
 高分子科学専攻 教授 山口浩靖 先生から、大阪大学理学部について紹介していただいた後、 高分子科学についての授業を受けました。高分子は巨大分子で、結合の隙間に含まれる水の量により、 堅くも柔らかくもなります。「水分含有量の多いものは吸着性があり、柔軟性が大きく落としても壊れないが、水分含有量の少ないものは堅く、落とすと簡単に破壊されてしまう」事に驚かされ、このことと柔軟性のない考え方との対比もなされ、情熱的な講義に生徒たちは引き込まれていました。
 
 また、化学専攻 中澤研究室、化学専攻 深瀬研究室、高分子科学専攻 井上研究室の3つの研究室を3グループに分かれて順番に訪問しました。それぞの研究室で扱っている特徴ある実験を簡単に見せていただきました。液体窒素低温におけるマイスナー効果による磁気浮上、ショ糖の数百倍の甘さのスクラーロスの体験、粘り着く高分子化合物の観察など、興奮させられる時間を過すことができました。
    
<大阪大学で模擬授業前の生徒たち>          <実験を観察する生徒たち>
 
<2日目>
 「京セラ中央研究所」 
 京セラの事業内容の説明を受けた後、「企業とは何か」、「企業の社会的な役割」とは何かを学びました。企業に勤めることは、社会の一員として社会に貢献していくことで、利益追求のみではないということを教えられました。また、展示ルームに設置されている製品に触れたり、見たりすることで、先端科学技術を身近に感じることができました。
 
 「島津創業記念資料館」 
 島津製作所創業時からの社会に役立つために努力してきた企業理念を聞くとともに、理化学機器(理科の実験道具等)の展示を見学し、理科室に置かれているものと似た装置を見て生徒たちは感心していました。また、設置されている実験道具で簡単な実験を行って科学に対する興味関心を高めました。
 
      
 <京セラで説明を受ける生徒たち>            <島津製作所資料館で見学する生徒たち>
 
 2日間の研修全体を通して、生徒から、「1つのことについて興味を持ち、探求する姿を見て、感銘を受けた。将来、自分もこのような職に就きたい。」、「実際に研究施設を見学できてよかった。」、「普段行けないところに行けて、貴重な体験ができて良かった。」、「昔、利用されていた実験道具に触れることができて良かった。」などの感想が挙げられました。