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【100周年記念誌】津高探訪⑪「心 汗 知」

●津高探訪⑩「希望の像」その2で紹介した台座の文字

 揮毫は南谷直彦(第16代学校長)先生によるものである

 9月14日(水)学校では前期新人大会、国体に向けた壮行式が行われた。壮行式の際、ステージには応援団の団旗が掲げられる。そこに南谷先生の書かれた「心 汗 知」の文字がある。「心 汗 知」の三文字について、先生は『北斗』第35号「巻頭言」、『津幡高校柔道部~四半世紀の歩み~』でこう述べている。

  

  応援団の団旗にも掲げてありますが、機会あるごとに生徒の皆さんに、あるいは職員会議で、本校の具体的な教育目標を表した心汗知の三文字を取り上げてきましたが、あらためてふれてみたいと思います。

  【心】 

 先般、3年生の就職に際し、企業の方が来校した折、「津幡高校の生徒さんは非常に礼儀正しいですね、廊下で会ったら、きちんと挨拶してくれました」と言われたので、私は「そんなこと、あたりまえでしょう」と言いますと「いや、あたりまえじゃないんです。私たちがこうして回っていても挨拶などしてもらえません。しないのがあたりまえで、してもらえるのが珍しいんです・・」

 本校の重点目標の一つに「部活動の振興」があります。学校の活性化とスポーツ人の究極目標である心技体の錬成を目指すことは勿論ですが、特に礼儀作法の重視により相手を敬い、進路先での円滑な人間関係まで拡大できる資質を養うことをそれぞれ心がけてほしいことから、心をつくる出発点を〈部活動の挨拶〉にもってきたのです。

 

 【汗】

 「額に汗して働く」は労働の尊さを説く言葉ですが、この汗はそればかりではありません。「若き高校生たちよ、行動を起こせ!」と言うことです。スポーツや文化活動、あるいはボランティア活動、そして高校生の本務である学習活動にも励んでもらいたい。高校三年間でしかできないことに集中せよ。その真剣に取り組んだことが将来の糧となり、必ず生きてくるものなのです。

 

 【知】

 卒業後すぐに就職する人も上級学校への進学を目指している人も、最終的には仕事をもって生活しなければなりません。職場で、あるいは地域社会で、問題視されない程度の知識教養は是非身につけてもらいたい。願わくば「文武両道」の実践者が一人でも多くこの津幡高校から出て世に評価されれば、後輩たちの励みとなるでしょう。

 

 壮行式には必ず団旗が掲げられる。そこにある「心 汗 知」の三文字には津幡高校卒業生としてこれからの人生歩んでいく生徒への思いが込められている。