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【100周年記念誌】津稿探訪⑫「同窓会館」その1

 現在、購買、授業、部活動、合宿、同窓会などで使用する「同窓会館」は70周年記念事業として建設されたものである。50歳後半の卒業生から話を聞く「旧同窓会館」は今は記憶にしか残っていない。構造の違いはあるものの、かってはそこに今の「同窓会館」と同じ光景があった。

○旧同窓会館 昭和38年10月20日完成

 

創立40周年の中心事業は「同窓会館」の建設であった。昭和40年3月10日発刊『津高新聞』(第49号)に「同窓会記念館落成」について

 「本校の同窓会員諸氏が創立40周年を迎え何か記念なるものを、との意向により、旧北校舎跡(現在の図書館棟

 グラウンド側横)に同窓記念館(同窓会館)が一昨年(昭和38年、10月20日)完成した。

  記念館は平屋建て総面積320㎡。建設費370万円(現在なら1500万)、うち同窓会員(6千人)が300万円、郡町村

 と農協長会が50万円、残りはPTA関係者が寄付してくれた。内部は大ホール、大和室、小和室、同窓会事務室

 の各室がある。(写真は記念館を正面に望む)

とある。新聞には「創立40周年事業経過」として、事務局の高木徳久が述懐する。

 「昭和35年度の総会において母校創立四十周年記念事業推進のため記念事業募金として5千円を予算化してから

 二カ年、如何にして四十周年にふさわしい事業計画を、そして遂行する方法について、機会あるごとに話し合い

 をいたして参りました結果、昭和37年8月の総会において、記念誌の発刊、記念館の建設、同窓生の追悼法要をす

 ることにまとまり、各位に配布いたしました趣意書の通り、募金に着手しました。(中略)

  しかしながら300万円の記念館建設基金は、各位のご芳志にもかかわらず思うにまかせず、再三にわたり格別の

 ご芳志を得て、去る12月24日銀行から借り入れたものを漸く返済することができました。(中略)

  記念館は、図書館、茶室、同窓会事務室として活用されており、在校の生徒諸君も感謝しながら喜々として読

 書にいそしんでおります。」

 その後、同窓会館は生徒会館として親しまれ、主に休暇中(春、夏)のクラブ合宿、購買部、茶道部、生徒議会、種々のレクリエーションや集いの場として幅広く利用される。

 70周年記念事業で建設された新同窓会館の完成とともに役割を譲り、老朽化もあって平成3年に取り壊された。生徒会館として購買の利用、合宿など思い出として話は聞くが、内部の写真や使用の様子など写真は残っていない。

 

○県立津幡高校40周年記念事業「同窓会館建設会計決算」

 ●収入の部

  一般賛助金        764,000円

  同窓会一般会計より      70,000円

  会員寄付金        2,196,300円

  利子             9,605円 

  収入総額         3,039,905円

 

 ●支出の部

  建築費            3,000,000円

  借入金支払利息        35,225円

  支出総額           3,035,225円