本校は、1923年(大正12年)創立の石川県立羽咋中学校、1926年(大正15年)創立の町立羽咋高等女学校の気風と伝統を受け継ぎ、1948年(昭和23年)に新制高等学校として開校して以来、県内有数の伝統校として、今年度103年目を迎えています。この4月、第26代校長として赴任させていただきました。また、この間、卒業生は2万五千名を超え、県内外の幅広い分野に優れた人材を輩出し、社会の発展に多大な貢献をしてきたことは、広く知られております。本校校歌は、1951年(昭和26年)に作詞折口信夫先生、作曲下總皖一先生によりつくられたもので、今年で74年目を迎えます。この校歌に込められた想いが、本校生に深く刻まれ、人間形成に大きな影響を与えており、これからも脈々と歌い継がれていくことでしょう。
2022年(令和4年)の創立100周年記念式典の際には、来賓の方々に加え、多くの同窓生のお力を得て、盛大に行われたことはまだ記憶に新しいことです。記念講演会では、京都大学総長を務められた山極壽一先生による演題を「人類の進化と文化からコロナ後の社会に未来可能性を考える」としたご講演は、本当に素晴らしいものでした。
また、1970年(昭和45年)に現在の羽咋高校がある場所に移転してから、55年目を迎えております。令和6年能登半島地震により大変な被害を受け、不便な学校生活を送っていますが、少しずつ復旧が進んできており、今年度中にはかなり進むと考えております。現在、生徒達とともに、創造的復興(ビルド・バック・ベター)について、考えを進めていこうとしています。それと同時に、DXハイスクール事業(文部科学省)やSTEAM教育推進事業(石川県)、探究活動、アプリ開発、姉妹校であるオーストラリアのバスコーストワンサギ校との国際交流など新しい挑戦を続けています。
最後に、生徒の進路希望を実現し、地域の発展に貢献できる人材を育成するために教職員一丸となって頑張っていきます。
2025年4月
石川県立羽咋高等学校 校長 中川 久仁彦