ジュエルスイーツについて


宝達高校家庭部では、2010年より地元特産品を活かしたスイーツの開発に取り組んでいます。生徒が考案したレシピをもとに、宝達駅前にある菓子店「松月堂」が商品化し、2011年3月に「ロール慶次」「末森の風」「永福(ながとみ)大福」が、同年9月には「Mt..宝達 雪景色」が、2013年10月に「オムタン」が、そして2015年3月に「前田慶次の末森菓っ選」、そして2020年2月に「トマトinトマト~オムタンの宝物~」が誕生しました。
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ジュエルスイーツの歴史

ジュエルスイーツができるまで  その1

 宝達高校家庭部は、平成22年度に町の「住民主導型ふるさと振興事業」に、『ジュエルスイーツを召し上がれ 高校生による地域の食財を使った特製スイーツの開発』という企画を応募しました。食の「ざい」は人・特産品全てが宝達の財産であるという思いからこの字を使い、宝達の宝をジュエルとし、宝達の宝を使ったスイーツ、名付けてジュエルスイーツの開発に取り組みました。

そして、生徒が考案した企画が採用され、地元で生産される食材を使った商品の開発が始まりました。写真のスイーツは、その時生徒が開発した3品です。


 

ジュエルスイーツができるまで  その2 
「ロール慶次」

 1品目はロールケーキです。中にはいちじく・すももの寒天と葛餅を入れました。名前は、全校生徒に公募しました。末森の合戦で活躍をしたと言われている前田慶次の名前の響きから、「ロール慶次」に決定しました。
※ふっくらした生地にするためにどうすればよいか、研究しました。
※「かぶきもの」(派手好き)と呼ばれた前田慶次のイメージを抹茶生地で表現しました。
※季節のフルーツ・くず餅・果物の寒天を中にちりばめました。

ジュエルスイーツができるまで  その3 「末森の風」

 2品目は葛餅です。末森城址に吹くさわやかな風を表現しました。その名も「末森の風」です。材料は宝達葛、はと麦茶を使用しました。宝達葛は、高級な和菓子の原料に使われています。しかし、生徒の認知度は低かったです。もっと町の特産品について知って欲しいという思いもありました。

ジュエルスイーツができるまで その4
「永福大福」(ながとみのだいふく)
 3品目は一口サイズの大福餅です。末森城の城主「奥村永福(おくむらながとみ)」の名前からイメージして考案された大福です。赤ワインを練り込んだ餅に、イチジクのワイン煮とあんこがぎっしり詰まっています。福の字が2つも入ったとても福のあるスイーツです。

宝達志水町住民型事業 中間報告会でプレゼン
  平成23年1月に、町の役場で宝達志水町住民主導型事業の中間報告会が開かれました。町長さんをはじめ、町議の方々大勢の前で生徒がプレゼンを行い、その後、3つのジュエルスイーツを試食して頂き、アンケートを実施しました。生徒達は自分達が考案したスイーツが、これから町おこしに繋がっていくことを改めて実感するとともに、継続して努力したことが実を結ぶことに感激しました。

 


ジュエルスイーツができるまで その5

ジュエルスイーツの商品化へ

 生徒が考案した3つのジュエルスイーツは、平成23年の3月に、本校卒業生である、町のお菓子職人さんの手によって、商品化されました。

ジュエルスイーツの初売出し会

 平成23年ゴールデンウイークには、宝達駅前でジュエルスイーツの初売出し会が行われました。当日は家庭部員だけではなく、野球部員がテントを張り、吹奏楽部が演奏会を行い、にぎやかにオープニングを飾りました。販売は商業部、ボランティア部が手伝ってくれ、学校をあげての初売り出し会となりました。三日間で1000人を超える方がジュエルスイーツを目当てに町内に限らず、遠方からも会場に来て下さり、準備した3品のジュエルスイーツは飛ぶように売れました。


 


ジュエルスイーツができるまで  その6
ジュエルスイーツデビュー
 この初売出し会は、新聞でも大きく取り上げられ、高校生と町とのコラボレーションスイーツとして注目されました。三日間の売上金の一部は、東日本大震災の被災者のために寄付されました。

ジュエルスイーツができるまで  その7

「ロール慶次 東京進出!」

 平成23年夏、家庭部は東京池袋、物産展での全国ご当地おやつランキングに出店し、生徒が大勢のお客さんの前で接客し、ロール慶次を試食して頂きました。そして「ロール慶次」が見事8位に入賞しました!!

「魅力ある学校づくり 発表会」

平成23年11月、「石川県魅力ある学校づくり事業、実践事例発表大会」では、生徒がジュエルスイーツを含めた学校をあげての地域活性化への取り組みを、大きな舞台で発表しました。

ジュエルスイーツができるまで  その8

「家庭部生徒が県知事の前でプレゼン」

 平成23年9月には、ジュエルスイーツを商品化してくれた松月堂さんが「いしかわ産業化資源活用推進ファンド」に採択されました。石川県庁で開かれた交付式に、本校生徒2名も参加し石川県知事の前で、自らの活動についての感想や今後の目標について説明するという貴重な経験をすることができました。ジュエルスイーツの取り組みは、産・官・民が協力する全国でもとても珍しい取り組みとして評価を頂きました。

ジュエルスイーツができるまで  その9

「Mt.宝達雪景色」デビュー

 平成23年9月、4つ目のジュエルスイーツが商品化しました。
『M
t.宝達雪景色』です。

いちじく、アーモンド、能登大納言がたっぷり入っていて、いちじくの粒々の食感としっとりとした風味のパウンドケーキです。上にかかったホワイトチョコレートで、宝達山に残る雪を表現しています。この作品は、「石川じわもんスイーツコンテスト」で入選しました。ネーミングは、あの『津軽海峡冬景色』から生徒が考えた商品名です。



ジュエルスイーツができるまで  その10

「オムタン」デビュー

 能登鉄道からお土産になるスイーツを開発してほしいという依頼があり、日持ちがして、若者にウケる新しい商品の開発が始まり、平成25年10月に誕生したのが「オムタン」です。

外の生地はしっとり焼き上げたパンケーキ、中はいちじくの白あんにトマトとチンゲン菜のゼリーが入っています。見ているこちらも思わずニッコリするようなスイーツが完成しました。

また、オムライス形のスイーツに合わせて、「ゆるキャラ」を考案することにしました。オムライス星からオムライスを広めるためにやってきた宇宙人という設定で、2人あわせて「オムタン」です。



ジュエルスイーツができるまで  その11

着ぐるみ「オムタン」デビュー

 オムライスの創始者が宝達志水町出身であることから、町はオムライスの町をアピールしています。ジュエルスイーツと宝達志水町のオムライスをPRするために、着ぐるみを作ることになり、生徒が心を込めて作りました。イベントでは、ちびっこや中高校生に握手を求められる人気者です。


ジュエルスイーツができるまで  その12

「前田慶次の末森菓っ戦」

平成26年7月、宝達志水町ふるさと産品振興事業に、ご当地キャラ「オムタン」と地域特産品を活用したお土産商品の開発事業で計画書を申請したところ、町より補助金の交付を頂くことができました。

この事業で平成27年3月に誕生したのがこのスイーツです。

宝達志水町の宝たちを、サブレにしようということになりました。オムタン型は「はと麦茶の粉末」、宝達山型は「チンゲン菜のシロップ漬け」、UFO型は「いちじく」を練りこんで焼き上げました。ネーミングは、「前田慶次の末森合戦」から『末森菓っ戦』と、工夫しました。パッケージがかわいいと評判です。

ジュエルスイーツができるまで  その13

さまざまなイベントで販売活動

私達は、ジュエルスイーツを販売して利益を上げることを目的とはしていません。売上金も学校には頂いてはいません。ジュエルスイーツ販売を通して、宝達志水町を全国にPRすることを目的としています。本校卒業生の松月堂の松田さんのお力をお借りし、続けている町おこしです。

ジュエルスイーツが誕生してから、宝達志水町の「桜まつり」、「文化祭」には家庭部・ボランティア部・商業部で協力し、ジュエルスイーツ販売を行ってきました。

  里山里海街道の志雄サービスエリア改修記念イベントでは、県知事にスイーツを試食して頂きました。オムグルメサミットでは、オムタンがパフォーマンスをし、盛り上げました。

ジュエルスイーツができるまで  その14

マスコミでもとりあげて頂く

 テレビ取材のオファーがよく来るようになり、高校生と町のコラボレーションによるスイーツを取り上げて頂きました。

ジュエルスイーツができるまで  その15

 雑誌「金澤」で「誕生秘話に感激、応援したくなるスイーツ」として取り上げて頂きました。

ジュエルスイーツができるまで  その16

石川県学校家庭クラブ研究大会では、平成22年、23年に「ジュエルスイーツの取り組み」を発表し、2年連続成人会長最優秀賞を頂き、平成24年には、北信越学校家庭クラブ研究大会においても、発表する機会を頂くことができました。平成26年には、地域おこしのボランティア活動が認められ北國新聞主催「あすなろ賞」を、また、昨年度、ジュエルスイーツでの取り組みを含めた本校の活動が認められ、キャリア教育優良校として文部科学大臣表彰を受けました。

ジュエルスイーツができるまで  その17

産業教育フェア「家庭部会代表」で販売

平成26年度より、3年間、専門高校等の生徒の学習成果を総合的に発表する「産業教育フェア」において、本校家庭部が家庭部会の代表として「ジュエルスイーツの販売活動」を行いました。26年度は「近江町いちば館前」で、大勢の観光客の皆さんにPRすることができました。27年度は「金沢市地場産業振興センター」で、翌年石川県で開催される全国産業教育フェアプレ大会が行われました。

そして、平成28年11月5日(土)と6日(日)の二日間、第26回全国産業教育フェア石川大会が、産業展示館で開催されました。本校家庭部は、3号館で最高のおもてなしとパフォーマンスでお迎えしました。


ジュエルスイーツができるまで  その18

6つのジュエルスイーツとゆるキャラオムタンが、いろんなイベントで大活躍しています。

「オムタン号の顔出しパネル」、「宝達志水町ひろめ隊ののぼり旗」を町の宝達高校を支援する会補助金で作って頂きました。

宝達志水町のPRのため、これからも頑張ります!(^_-)-


ジュエルスイーツができるまで  その19

 「トマトinトマト ~オムタンの宝物~」が商品化へ

 2018年夏、「和菓子甲子園」(テーマ:わが町自慢の創作和菓子)に応募した作品の中で、県予選を通過し、中部ブロックへ進出した「トマトinトマト」が改良を重ねて、この度商品化することになりました。

発案した部員によると、「自分はトマトが苦手なので、野菜が苦手な人でも美味しく食べられる和菓子」をコンセプトにしたということです。中心はトマトの寒天ゼリーで、宝達志水特産のトマトの果汁100%です。外側のくず餅は宝達葛を使った弾力のあるプルプル、もちもちな食感です。冷やして食べても、凍らせて食べても美味しく食べられます。