つくばサイエンスツアー【2日目】

【2日目】

 2日目は4班に分かれ、A班は農研機構(1日研修)、B班は物質・材料研究機構(午前)と産総研の地質標本館(午後)、C班は高エネルギー加速器研究機構(午前)と防災科学技術研究所(午後)、D班は高エネルギー加速器研究機構(午前)と国土技術政策総合研究所(午後)をそれぞれ訪問しました。

 

農研機構(遺伝資源センター、ジーンバンク、食と農の科学館、果樹・茶業研究部門)【A班】午前・午後(8名)

 今回訪問したのは、様々な生物の遺伝資源を収集・保存している研究機関で、保存場所を実際に見せていただきました。また、高品質、高付加価値を持った農産物や食品の研究や、スマート農業についてのパネル展示があり、日本の農業技術の発達について学びました。研究者の方から直接お話を伺うこともできました。 

 午後からは果樹・茶業研究部門に移動し、実際に果樹を栽培している圃場を見学しました。概要説明を聞いた後、V字樹形栽培の圃場など2か所の圃場へ移動し、研究者の方から果実を実らせる枝の数を変えた樹での違いなどを学びました。 

物質・材料研究機構【D班】午後(11名)

 最初は物質・材料研究機構に関するセミナーを聴講し、金属当てゲームで様々な金属に直接触れて、その性質を学びました。その後、施設を見学し、素材の耐久性などを測定する様子などを観察しました。耐久性を調べるクリープ試験の見学中に、試験している金属が切れるという珍しい現場に居合わせることもできました。

産総研 地質標本館【B班】午前(10名)

  地球の歴史、生活と鉱物資源、生活と地質現象、岩石・鉱物・化石という4つの展示室があり、ガイドの方が解説してくださいました。質問が沢山出て時間が少し足りないと感じるほどで、地球科学の知識を深めるとともに、地球に潜む様々な可能性に触れる良い機会になりました。

 

高エネルギー加速器研究機構【C・D班】午前(22名)

 まず資料館を見学し“加速器”とは何かを知りました。その後、高エネルギー粒子から放出される様々な電磁波を測定するフォトンファクトリー、電子と陽電子を衝突させるBellⅡ測定器などを見学し、専門家から詳細な話を伺うことができました。BellⅡ加速器の実験棟が工事中だったため、現物を見ることはできませんでしたが、他の棟では実際に実験を行っている場所の見学ができ、とても感動しました。 

防災科学技術研究所【C班】午後(11名)

 防災研ではまず、全員が地震ザブトンの体験をしました。東日本大震災などの過去の大地震や想定東海地震など、体験する地震を選ぶことができ、揺れの大きさや特徴を体験することができました。今回、大型降雨実験施設の見学はできませんでしたが、効率的に実験を行うため施設自体が移動することや、広大な実験施設の4分の1面ずつ雨を降らせることができるなど、巨大な施設を効率的に使用し多くの実験を行っていることがわかりました。

 

国土技術政策総合研究所【D班】午後(11名)

 試験走路を用いた道路の実験では、傾斜角27度の試験走路を使うことで、短距離で高速運転できる仕組みの説明を聞きました。また、燃えた橋の一部を使った橋の適切な維持管理に関する研究や、遠隔操作で重機を操るデジタルトランスフォーメーションに関する研究など、職員の方のお話から、様々な研究を行っていることがわかりました。