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【校長ブログ】もうすぐ5月

新任の先生方を迎え始まった4月から、5月に暦が移りつつあります。

西門から見える、旧大聖寺川沿いの桜もすっかり新緑の若緑色です。

5月のさわやかな風と風景に出会うと、私の頭の中でループし始めるメロディーがあります。それは、マーチ「五月の風」。作曲は、故  真島俊夫 氏。さわやかなメロディーと色彩豊かなオーケストレーションによるこれぞ「シンフォニックマーチ」という名曲で、1997年(平成9年)の全日本吹奏楽コンクールの課題曲でした。また真島先生は、「宝島」の編曲者としても有名です。吹奏楽関係者なら「宝島」を知らない人はいないといっても過言ではありません。

かく言う私は、当時、吹奏楽副顧問としてもう一人の主顧問とともに北陸大会金賞、できれば全国大会出場を目標にしつつ、一般の吹奏楽団体での奏者として活動していたため、放課後は生徒と一緒に楽器を吹く毎日を過ごしておりました。さらに、編曲の真似事をしてみたり、奏者として自分の可能性を試したいと考えるなど、音楽への夢を捨てきれない中で数学を教えていたことを覚えています。

真島先生には、直接のご指導を何度かいただいたことに加え、氏が大学の工学部に在籍しながらも音楽にのめり込んでいく経歴に自分を重ねて親近感を抱いたり、音楽大学出身でなくてもこれだけの評価を得られていることに、羨望するとともに目標ともいえる存在でした。

音楽、吹奏楽の世界は、「やっちゃったモン勝ち」という部分が多々あります。特にトランペットという楽器はこう表現したい!と思ったときに指揮者を超えて楽団をリードすることができます。演奏者は指揮者の要求をこなすだけではなく、指揮者とアイコンタクトを交わしながらこちらの想いを表現することで、主体的に演奏にかかわることができるのです。まさに「奏者が主語となる楽団」である状況ともいえます。

私が、「生徒を主語にする学校」を「やっちゃえ、SEIKO」の精神で実践しようとしていることのルーツはこの辺りにありそうです。