校長室ブログ

2025年10月の記事一覧

王冠 人は必ず変わる

 今週も充実の7日間でした。「実りの秋」とは言いますが、こんなに良い日が続いていいのかな…?と思うような毎日でした。そしてそんな毎日を一言で言うならば、「人は必ず変わる」のだということを、改めて心に刻むことができた週でした。この表現だと、悪く変わってしまうことも想像できますが(そしてそんな時間も長い人生の中ではあるかもしれませんが)、私が感じたのは「良くなる」「成長する」「豊かになる」というような『変わる』です。以下、長くなりますが、私が出会った「変わる」を並べてみたいと思います。

 18日(土)金沢辰巳丘高校40周年記念式典では生徒さんたちの本当に見事な歌を4曲も聴かせていただきました。芸術コースのある高校で、声楽を学んでいる生徒さんもいますが、そんな一部の声でなく、全校生徒の皆さんが心を込めて歌っている迫力と美しさがありました。この日に向けて一生懸命練習したのだそうです。

 19日(日)本校生徒会の水口さん、橋田さん、松田さんの3人が、文化祭でも皆さんに発表した「金沢向陽高校のインクルーシブ教育」を対大人ver.に修正して発表してきました。この日の大人は県立の高等学校や特別支援学校の元校長先生方でしたが、3人は落ち着いて実に堂々とわかりやすい内容・声量・スピード・間・表情で語りかけていました。同内容の発表は8月初旬の第1回目から数えると今回で4回目。説明する対象が変わるたびに呼びかけ方などを変えるなど修正してきました。集大成となったこの日は本当に見事な発表で、終わった後には何人もの元校長先生からお褒めの言葉をいただきました。

     

 同じく19日(日)、エムザで行われていた「華展」に出品されていた本校華道部の作品を見てきました。優しい色合いの花をみていると彼女たちの笑顔が見えるような気持ちがしました。部活動の時間を大切にして練習に励み、お免状をとれるほどに成長していたんだなぁと胸が熱くなりました。

 20日(月)は6限目に修学旅行結団式がありました。1年生の時から集合が苦手で、9月の始業式後にはさすがに厳しい言葉できちんとしてほしいと訴えたところ、その日から少しずつ気をつけるようになってくれて、この日もきちんと集合していました。

 21日(火)は1年生が金沢工業大学にDX体験プログラムでお勉強してきました。3Dモデリング&3Dプリンタ体験、VR体験、生成AI体験を通して、これらのデジタルツールをどのように活用していけそうかをディスカッションしました。時代が変わるということ、けれどその「変わる」を研究し創り上げているのは自分たちとそれほど年の変わらない学生たちであること、自分たちの興味や「好き」で社会を変えていけることを勉強してきた1年生でした。

 22日(水)の放課後には2人の3年生の面接指導を行いました。3年生は、私がこの学校に来た時に入学してきた学年です。今年も何人も面接の練習を一緒にしてきました。多くの先生方に見ていただきながら自分の課題と向き合い、自分の中の想いを言葉に紡いで一心に伝えようとする姿はとても頼もしいものでした。あんなにいわけない1年生だったのに、堂々と広い世の中に出ていこうとしている皆さんが心から愛おしいです。

 23日(木)、2年生が朝から長崎原爆資料館を訪れていたこの日、1・3年生は珠洲市まで震災学習に出かけました。あの日から1年と10か月という時間が流れた能登です。とても天気が良く、空も海も本当に青く美しい日でしたが、バスからは多くの仮設住宅や石が落ちてしまった鳥居やお墓、ブルーシートをかけている屋根もまだ多く見られました。変わり果てた見附島には本当に胸が痛みました。それでも奥能登芸術祭常設作品を復旧させ、長い避難所生活の中からも周りの人の優しさや繋がる(つながる)ことの大切さを見出して、未来に向かって歩いている珠洲の方々の言葉に、人間の強さと大きさを感じることができました。 

 

  24日(金)には、3年生の保育選択者が、まどか保育園に保育実習に行きました。短い時間ではありましたが、自分たちが考えて準備した道具で、5歳児の皆さんと上手に遊んで楽しませてあげていました。皆さんにもこんな小さな時があって、今12年という年月を経てここにこうしている…。笑顔でやさしく声をかけている一人一人がとても大人に見えて、みんなが支えていく未来の明るさに思いを馳せました。

 同じく24日(金)の18時半には、4日間の修学旅行を終えて帰ってきた2年生を金沢駅で出迎えました。どの子もたくさんのお土産ととびきりの笑顔で帰ってきてくれました。集団生活、集団行動は我慢の連続です。この4日間、良い思いばかりではなかったことでしょう。でも怪我無く、事故なく無事に帰ってきてくれました。引率の先生方からも日を追うごとに時間や約束を守ることが本当に見事になった様子を聞いていたので、この後の2年生が本当に楽しみです。

 

 「人は必ず変わる」

 今がつらくても苦しくても、今歯を食いしばって頑張っていることは、必ず少しマシな明日を連れてきます。少しマシは目に見えないくらい少しでわかりにくいかもしれませんが、今を大切に過ごすことを重ねていくと、1週間後、1か月後、1年後、3年後には必ず思ってもいなかった明るい場所に着いています。

 

 「人は必ず変わることができる」

 私は、皆さんからいつもそう教えてもらっています。今年も残り5か月と少しになりました。まだまだ変わっていける皆さんに置いて行かれないように頑張ろうと思います。

本 何てったって 読書の秋!

 ようやく良い季節になってきました。まだ日中は汗ばむことが多いですが、風がとても爽やかで気持ちよいですね。日曜日からはグッと冷え込むらしいので体調管理には気をつけたいところですが、紅葉は色鮮やかに進みそうで楽しみですね。秋と言えば何てったって「読書の秋」!「食欲の秋」に走らぬように読書にのめり込みたいものです(笑)。

 本校の図書室も楽しくなる装飾や展示で皆さんをお待ちしています。ドラマ化や映画化されている原作本(マンガも)を読むのも楽しいですし、歴代の本屋大賞受賞作には外れがないし、図書館には自分の世界が広がる1冊が必ずあります!ぜひ足を運んでみてください。

    

 R7の本屋大賞や各種イベントの案内がありました   以前紹介した手作り作品も増えてました!   図書室もハロウィンを待ってます

            

              新刊本たくさん撮り揃えられていますよ     入り口横のアンケートにもぜひお答えください!

 

 あまりに気持ちの良い日なので、秋を探しに外に出て見ました。教室横の木々が本当にきれいに紅葉していて秋の空に映えていました。校門を入ったところのプランターの花々も長い期間私たちの目を楽しませてくれています。今日は久しぶりの絆花カフェの日ということで、またたくさんのお客様がいし特の生徒さんのおもてなしに素敵な秋時間を過ごしてくれるのでしょうね。

        

 最後に問題です。とても不思議なものを見つけてしまいました。これはいったいどこにあった植物でしょうか……?

 南天…?でも全身真っ黒なんです。実も赤いのと黒いのとがついてます。

 今年はあっという間に冬が来てしまうかもしれないので、この週末、皆さんも秋を探しに出かけてみませんか?

 

 

 

お祝い 朗報は続くよ どこまでも

なんと!今週に入っても嬉しいことが続いています。

月曜日は、いしかわ特支大場校舎の会議室で行われた会のために、県内の高校の校長先生方が何人か来校されていました。会議室前のインクルゾーンには、テスト最終日に向けてのテスト勉強をしていた生徒が何人もいたのですが、彼らのお客様への気持ちの良い挨拶がまず嬉しかったです。来られた校長先生の中に、満面の笑顔で挨拶下さった方がおられたのですが、挨拶した後、「あの先生、絶対にすごくいい人や」と何人かの生徒が力説していました。初対面の方が心からの笑顔で挨拶してくれるとこんなに気持ちよくなるんだ…と実感してくれた彼らは、きっとますます良い挨拶をしてくれるようになるんだろうなと、も一つ嬉しくなった日でした。

火曜日と水曜日は、来週から学校実習に来られる大学3年生の学生さん(2名)が挨拶に見えました。先生になるための実習としては、主に4年生の時に行われる「教育実習」というものがあります。これは取得したい教員免許の教科の実践力を身に付けるための現場実習です。大学3年生での「学校実習」はもう少しロングランで学校現場を体験するというもので、自分が勉強している教科以外の先生のお仕事について学び取っていくものです。これから1月くらいまで大学でのお勉強や試験の合間に向陽高校に来てくださいます。大学とはどういうところか、なぜ進学しようと思ったのか、どうやって将来の道を決めたのか、なぜ先生になりたいのか等々、年の近い先生だからこそ近い感覚で聞けるお話があると思います。二人とも明るく優しそうな先生でしたよ。来週からぜひ楽しみにしていてください。

水曜日。2年生のフードの授業は、「仕事仲間と食べる異国風ランチ」の調理と実食の日でした。献立を検討していた時にも一度授業を見せてもらっていたのですが、今日は調理中から校長室までとても良い匂いが漂ってきて、思わず実習の様子を見に行ってしまいました。4つのグループが、タイ・韓国・フランス・中国の代表料理で主食や主菜・副菜を楽しそうに作っていました。授業が終わってから、韓国チームさんがお弁当を持ってきてくれ、見た目の美しさとあまりの美味しさにのけぞりながら楽しいランチタイムを過ごしました。本当にありがとうございました。

口の中をまだモグモグさせていた時に、国スポの英雄!アーチェリー部の當麻さんが、団体6位入賞の賞状を見せに来てくれました。団体戦3人チームの一人として戦いに臨んだ當麻さんは、最初あまり調子が良くなかったらしいのですが、こらえて頑張って徐々に調子を上げていったそうです。どのスポーツもそうだと思いますが、アーチェリー競技における集中力と気力の持続は本当に大変なものだったろうと思います。「調子が良ければもっと良い成績をとれた」と話してくれた當麻さんはまだ1年生。新人大会はじめ、これからの活躍が本当に楽しみです!おめでとう!!

 

未来ある皆さんと過ごしているおかげで、毎日、本当に嬉しいことが続きます。そろそろ、昨日までのテストで良い点数をとった人が答案を見せに来てくれそうな気もします(笑)。毎回言っていますが、テストは終わってからが大事。①ちんぷんかんぷんだったところ、➁凡ミスで間違えたところ、③まぐれで正解したところがあるとしたら、③→➁→➀の順でしっかり見直しておきましょう。(➀は覚え始めればよし。➁は悔しいから忘れない。③は一番記憶に残らないから次は危険!)立ち止まって振り返った時に、次に生かせる力がついていきます。若い人は素直に振り返ることと、もう一度覚え直すことが大得意です。力をつけて、嬉しい!楽しい!幸せな未来を過ごしていきましょう!

キラキラ 嬉しいことだらけの1週間

 9月29日(月)から始まった今週はまだあと1日あるのですが、とにかく毎日素敵なことや嬉しいことが続くスペシャルウィークになっています!

 29日は前期生徒会役員が任期満了まで2日というところで自分たちであいさつ運動を行っていました。令和7年度向陽祭を盛会に導いてくれたメンバーです。自分たちの最後のお仕事として、一緒に頑張ってくれた生徒の皆さんへの感謝の意味もこもった挨拶だったんだろうと思います。昼休みには全員で校長室に顔を出してくれました。自分たちの活動を見守ってくれたことへの感謝ということでしたが、私の方が気づかされたり励まされたりすることの方が多かったように思います。本当にお疲れさまでした!!また、この日は華道部の2年生2名が嬉しい報告に来てくれました。華道部は今年度の「Ikenobo 花の甲子園2025」に地区大会リモート枠で参加していたのですが、敢闘賞をとったというのです。優勝こそは逃しましたが、出場枠ギリギリの人数で頑張って取り組んでくれたことと、こうして報告に来てくれたことが本当に嬉しかったです。

 1日には新生徒会役員の任命式を行いました。今回は、生徒会長以外の役職が全て選挙になるという、すさまじい選挙戦を勝ち抜いたメンバーです。校長室で行われた任命式では、一人一人がみなとても素敵な笑顔で任命証を受け取ってくれました。後期は文化祭ほどの一大イベントはありませんが、新年度にエネルギーをつないでいく大切な時間になります。7人で力を合わせて、公約を一つでも多く実現してほしいと思います。(あと、この日は『あんぱん』ロスからの『ばけばけ』スタートも嬉しいことでした!(←わかる人にはわかる!))

 そして中間テストが始まった今日は、9月16日から始まっていた就職選考で合格した3年生の皆さんが、テスト後に担任の先生と内定の報告に来てくれました。一人一人述べてくれた決意には、「社会人になる責任」や「前向きに」、「先輩の皆さんと仲良く」、「まじめに」といった言葉があって、これから社会を支える側の一員になってくれるその姿がとても頼もしく感じられました。先生方に面接練習を何度も何度もお願いして十分に準備して頑張った皆さんです。この朗報をスタートとして、3年生全員がより良い場所で大きな花を咲かせられるよう応援しています。

 この流れで来た今週は、きっと明日も素敵なことがありそうで、ワクワクしています。テスト中にワクワクだなんて生徒の皆さんには叱られそうですが、テスト中にも「勉強したところが出てスラスラ解答できてワクワク」とか、「テストを解いている時に内容の理解がグッと進んでワクワク」ということが、自分の中に起こるかもしれません。自分に甘えず慌てず諦めず、ワクワク探しに頑張ってみてくださいね。