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【校長ブログ】入学式の式辞

式辞

生徒玄関前の桜の花もここ数日で一気に咲き始めました。これからの高校生活で花開こうとしている新入生の皆さんの姿が重なります。

本日は、PTA会長 池端博之様、同窓会顧問 長岡義明 様 をはじめ多くの方々のご臨席を賜り、令和六年度 石川県立大聖寺高等学校入学式を挙行できますことは大きな喜びであり、学校を代表して厚くお礼申し上げます。

先ほど、入学を許可した百五十九名の新入生の皆さんはただ今をもって、石川県立大聖寺高等学校、「聖高」の生徒となりました。改めて「入学おめでとう」。また、保護者の皆様には、お子さまのご入学を心からお祝い申し上げます。職員一同、安心で信頼される、魅力ある学校づくりに努めます。どうか本校の教育に対して、ご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

さて、本校は明治四十四年 江沼郡立実科高等女学校として誕生して以来、百十四年目を迎える歴史と伝統を持ち、地域の方々とともに歩んできた学校であります。

教育目標としては「自主自律の精神を堅持し、自他の生命と個性を尊び、気品と活力のある創造性豊かな人間の育成を期す」と掲げております。この目標のもと、本校には生徒の主体性を大切にし、互いの個性を尊重し、新しい試みに挑戦し創り上げていく校風が根付いています。新入生の皆さんもこれを胸に刻み、これからの高校生活において様々なことに主体性をもって取り組み、互いの個性を認めあい、自ら考えて新しいものを創り上げる力をこの三年間で身に付けてほしいと思います。

新型コロナウイルス感染症や、能登半島地震などの経験からも実感している通り、私たちは、今、「答えのない時代」を生きています。「今まで通り」「昨年同様に」といった考え方が通用しない世の中とも言えます。

このような時代にだからこそ、前例を踏襲せず、本当にこれで良いのか、もっと良い方法は無いのか、周りの友達を尊重しつつも、自分の考えを創り上げて挑戦する生き方が求められているのです。

みなさんの挑戦を支援するために、本校は「生徒を主語とする高等学校教育」の実現に教職員と生徒が対話を重ねながら取り 組んでいるところです。

 「生徒が主語である」ということを別の言い方をすると、学習活動や放課後の課外活動において「教師がどれだけ教えたか」よりも「生徒がどれだけ学んだか」が、より多く、より大きく、より重視する学校を目指しているということです。これは令和の日本型学校教育を推進していくことでもあり、ICTを活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」によるすべての生徒の可能性を引き出すことに繋がっています。生徒のみなさん、小さくまとまらずに学校生活でのたくさんの学びから、大きく個性的に成長してくださ い。我々教職員は「生徒が主語になっているか」、常に考え、立ち返りながらやっていきます。

生徒のみなさんへもう一つお願いがあります。それは、自分のためにも周りのためにも、笑顔でいることを大切にしていただきたいのです。笑顔でいると 自分の気持ちが前向きになります。人は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなるのです。また、私は、生徒の笑顔を見ると、ととても幸せな気持ちになります。皆さんの笑顔は、自分も周りも幸せにする力があるのです。

「明日のみんなの笑顔のために」

これは、私が校長となってから本校の教職員と生徒に事あるごとにお願いしている言葉です。みんなの笑顔を大切にすること忘れずに、大聖寺高校での生活を過ごしてください。

これと、先ほどの教育目標の、主体性をもって周りを尊重しつつ、自らの考えで創造することを重ねあわせるとこのようになります。

明日のみんなの笑顔のために、やっちゃえSEIKO

 これを今年度の大聖寺高校のスローガンとして、みなさん一人一人が自分のためだけでなくみんなの笑顔のために、主体性と創造性を発揮して、やりたいことにどんどん挑戦してくれることを期待しています。

 保護者の皆様に申し上げます。本日より皆様が大切に育ててこられた宝物であるお子さまをお預かりいたします。教職員一同全力でお子様の成長を支援いたします。家庭と学校は、いわば車の両輪です。「子どもの笑顔と挑戦する姿をともに喜びあう関係」を築いていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

結びになりますが、新入生の皆さんにとって、本校での3年間が、やりたいことに笑顔で挑戦し続ける高校生活になることを心から願い、式辞といたします。

令和六年 四月八日

            石川県立大聖寺高等学校

               校長 弥久保 悦朗