校長ブログ

一歩踏み出す~古文書講座~

 本校は羽咋運動公園に隣接していますが、歩いて数分のところに「羽咋市歴史民俗資料館」もあり、教育環境に恵まれています。前から訪ねてみたいと思っていた資料館で、『古文書講座』があるということで、博物館などで展示されている古文書を少しでも読んでみたいと思っていたこともあり、「一歩踏み出して」受講してきました。

 講師の先生は小学校の教員をされてきた方で、小学生に具体的な生の歴史に少しでも触れさせたいとの思いから、古文書に関わってこられたそうです。その姿勢に同じ教員として学ぶところがありました。

 古文書の内容は、安政5年(1858年)4月9日におこった、北陸地方や飛騨国を中心に大きな被害をもたらし、羽咋でも震度4程度の震度があったと推定されている「飛越地震」の古文書で、当時の百姓「兵右衛門」さんの覚書と、十村役「義左衛門」さんが奉行所に宛てた被害状況報告書でした。

 そこには、地震によって、「屋根がずり落ちた」「味噌納屋が潰れた」「家の壁が落ちた」「道が一尺(30cm)ほど沈んだ」と書かれていました。

 ちょうど今から約200年ぐらい前にも、地震による災害があったことが読み取れました。

 200年後の人々は、現代の記録をどのように読み解くのでしょうか。

 

感性を磨く~知の大冒険展

 石川県高等学校教育研究会地歴公民部会でも紹介された、石川県立歴史博物館で開催されている「知の大冒険」展に行ってきました。東京都にある「東洋文庫」に所蔵されているコレクションから選りすぐった名品が展示されていました。マルコポーロの『東方見聞録』や『アヘン戦争図』など教科書で見たことがある書物や絵画などと出会いました。また、地理を教えてきたこともあり、当時の世界観を表した地図にはとても興味を持ち、想像を膨らませていました。

 目の前にある貴重な資料から歴史と人々の営みを感じたことはもちろんですが、それに加えて、資料を守り抜いた人々の苦労も知ることとなりました。

 生徒の皆さん、先生方、「本物」に出会う機会をつくって、感性を磨いてください。

創作活動(藍染・織・スクリーン・版画)〜金沢湯涌創作の森〜

 「総合的な探究の時間」における地域探究と関連付け、創作活動に触れる機会を通して、地元文化の理解を深めることを目的に、金沢湯涌創作の森を訪ね、4つのグループに分かれて創作活動(「藍染・織・スクリーン・版画」)を体験しました。自然に囲まれ、静かにゆっくり時間が流れる中で、指導員の方に教えていただきながら、制作しました。どの工房においても、お気に入りの作品を完成させようという気持ちが溢れており、最後には生徒それぞれの思いが込められた素敵なものに仕上がりました。

 体験したことを、これからの「総合的な探究の時間」に活かし、地元文化の理解に繋げてほしいと思います。

 やさしく丁寧に教えていただいた「金沢湯涌創作の森」の皆様、どうもありがとうございました。

高校卒業後の世界を広く知ろう〜キャンパス見学〜

 上級学校等の見学を通して、高校卒業後の進路について視野を広げ、高校生活の在り方生き方に繋げるため、金沢学院大学・金沢学院短期大学を訪ね、短期大学の3つの学科(現代教養学科・食物栄養学科・幼児教育学科)の授業を体験をさせていただきました。

 現代教養学科では「コミュニケーション」がテーマで、固定電話を使った「ビジネスコミュニケーション」演習、食物栄養学科では「バランスのよい食事を考えてみよう!」というテーマでの演習、幼児教育学科では「言葉遊びを楽しむ」というテーマで授業に混ぜていただき、「かるたあそび」などに取り組みました。いづれも大学での学びを高校生目線で伝えていただき、安心して授業に参加している姿がとても印象的でした。キャンパス見学で感じたことを、これからの学校生活に活かして欲しいと思います。

 最後になりますが、学食の利用を含め、ご配慮をいただいた大学関係者の皆様に、厚くお礼申し上げます。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

かもしれない~ヨシタケシンノスケ展~

 金沢21世紀美術館で開催されている、『ヨシタケシンノスケ展かもしれない』に行ってきました。同僚の先生に教えていただいたのですが、最終日ということもあり、とても多くの子ども連れの家族で溢れていました。また、チケットを購入するために並んでいると、その同僚の先生やかつて同じ職場で仕事をした先生にも出会いました。

 さて、本題ですが、何といっても、頭の中に広がる妄想やアイデア、クスッと笑える人のクセやしぐさ、世界の真理をつくようなものの見方を、やわらかくやさしいタッチと色合いで描かれている世界観に、物事の奥深さを感じることとなりました。

 中でも絵本作家としてのデビュー作である『りんごかもしれない』からは、一つの概念でみるのではなく、「こうかもしれない」「ああかもしれない」といろいろ考えることが大切であるというふうに、教えられている気になりました。

 また、友だちって?しあわせって?立場って?など、 ふとした瞬間にうかぶ、12の「なんだろう」を、しなやかに、具体的に、ユーモアたっぷりに描いている『なんでなんだろう』にも考えさせられました。

 生徒の皆さん、先生方、時間をつくって、視野を広げてください。

学び合う~互見授業を通して~

 7月1日から始まった「互見授業週間」が終わりました。特別なことではありませんが、「学び合う」組織づくりのために取り組んでいます。

 昨年度のテーマは「1人1台端末の活用」でしたが、今年度は「わかる楽しさ」「できた喜びと達成感」に繋がる「ユニバーサルデザイン」も意識したものとなるよう先生方にお願いしました。

 具体的には『「何ができるようになるか」(本時の目標)』と「どのように学ぶか」(授業の流れ)を明確にした授業づくり』です。それぞれが「互見授業」の目的を意識して取り組んでいたことが印象的でした。期間中には、金沢大学の本所先生による「評価研修」もあり、指導と評価の一体化を考える有意義な期間となりました。

 これからも授業力の向上に向けて、あらゆる機会を通して学び合っていきます。

地域を知り、コミュニケーション力を高めました~地域の特色を活かしたふるさと教育推進事業~

 NPO法人ソレイユ代表の松永 幸則さん、羽咋神社の新田 智子さんに加えて、やすらぎ羽咋教室の道下 雅美さんとICT支援員の奥田 由美さんにも参加していただき、「総合的な探究の時間」に改良版「のとまるわかりすごろく」のモニターテストを行いました。

 ねらいは、①大学生の探究成果物「のとまるわかりすごろく」を一部改良したものをモニタリングし、さらなる改良に活かすこと、②モニタリングをグループメンバーで協力して行い、今後の探究の方向性を絞り込んでいくことでした。

 何より生徒たちが進行役を務めることができ、羽咋バージョンの成果物作成に向けて、一歩進んだ時間となりました。

 また、外部の方と触れあう中で、自らのコミュニケーション力を高める機会ともなりました。

 お忙しい中参加された皆様に、厚くお礼申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

視野を広げる~1000年の時を超えて感じたこと~

 石川県立美術館で開催されている、国宝8件、重要文化財93件を含む200件超の奈良国立博物館の至高の仏教美術コレクションが展示された「まるごと奈良博」に行ってきました。

 印象に残った展示は、「写経」でした。1000年の時を経ているとは思えないほど綺麗に保存され、端正な文字に当時の人々の強い祈りを感じました。国家事業として官立の写経所が設けられていた時代の「本物」を見ながら、当時のことについて思いを馳せると共に、先人の営みの上で成り立っている「今」について、深く考える時間となりました。

 生徒の皆さん、先生方、時間をつくって、積極的に視野を広げてください。

働くということはどういうことなのか~定時制・通信制高校生を対象とした企業ガイダンス~

 定時制・通信制高校生を対象とした企業ガイダンスが県立金沢中央高等学校を会場に行われました。企業の方から直接お話を伺うことができる貴重な機会となりました。

 会場を回った中で、印象に残った言葉などを紹介します。

  • 職場で苦労していることは何ですかという質問に対して、「人間関係です。だから、挨拶を大切にしています」
  • 先輩と後輩の関係性や雰囲気を聞かれて、「コミュニケーションを大切にしています」
  • 社会人の心構え:①もらう側から与える側へ、②自分の管理(体調・時間・お金)、③やりがいを見つける
  • 会社として求めている人:①誰かの笑顔のために一生懸命になれる人、②社会をよりよくする仕事をしていきたい人、③新しい挑戦にチャレンジしたい人、④新たな価値を生み出したい人
  • 会社の成長は社員の成長

 など…。

 「働くということはどういうことなのか」について、感じてくれたらと思います。そして、将来に向けて感じたことを、日々の生活に活かしていってほしいと思います。

 参加された企業の皆様はもちろん、運営に携われたすべての方々に、厚くお礼申し上げます。

 

金大連携サポート ~学び合う~

 昨年度の9月に引き続いて、石川県教員総合研修センターの金大連携サポートを活用し、金沢大学学長補佐 人間社会研究域学校教育系 准教授 本所 恵 先生にお願いして、「主体的に学習に取り組む態度」の評価について職員研修を実施しました。

 研修は、①昨年度の研修を受けてどのように取り組んできたのかについての発表、②①を受けて「主体的に学習に取り組む態度」の評価に向けてのグループワーク及び発表、③本所先生からのご助言、という流れで実施しました。先生方の思いのこもった発表とグループワークが行われ、予定していた時間をオーバーしました。最後に、本所先生からご助言をいただき研修を終えました。

  • 思考力・判断力・表現力の育成と主体的に学習に取り組む態度の育成は関係があり、それに繋がるタスクを開発する力が教員に求められている
  • 授業(学習)においては、対話しながら、生徒がどういうイメージを持っているかを見取りながら進めることが大切である。

 今日の学びを実践に活かし、主体的な学習に取り組む態度を育成していきたいと思います。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

「育てられる」立場から「育てる」立場へ

 今年度も親子交流事業が行われました。この取り組みを本校で開催できるように参加していただいたご家族と、ご尽力いただいた関係者の皆様に、厚くお礼申し上げます。

 単に子どもと触れあうことだけが目的ではなく、①子どもの発達や親の子どもへの関わり方に関心をもつ、②「育てられる」から「育てる」転換期にあるという意識を醸成する、という大きなテーマのもとに実施されていることを知ったのは昨年度のことで、それ以来、とても大事な取り組みであると感じています。

 今日得たことを、これからの生活に活かしていって欲しいと思います。

地域の特色を活かしたふるさと教育推進事業~鵜様道中にみる邑知地溝帯の歴史と文化~

 本校の校歌で「目路も遙かな邑知野」「遠山並も麗しく」「川は注ぎて海の青」と謳われている邑知地溝帯の歴史と文化について知ることと、世界農業遺産や国重要無形民俗文化財を次世代に伝える2つのミュージアム(のと里山里海ミュージアム・鵜様道中の宿ミュージアム)を見学し、先人の知恵や生きてきた証に触れ、自分の住んでいる地域に誇りを持つとともに、その伝承方法について考察することを目標に、実施しました。

 参加した生徒・教員が「邑知地溝帯の歴史と文化」について理解を深めただけでなく、探究活動におけるフィールドリサーチ(現地調査)の重要性にも気づくことができた企画となりました。今年度の「総合的な探究の時間」の取組に繋げていきたいと思います。

 実施にあたっては、鵜様道中の宿保存会事務局長の 道端弘子 様や、のと里山里海ミュージアム副館長の 和田学 様、気多大社神主の 森川 様に大変お世話になりました。この場を借りでお礼申し上げます。

 

修学旅行3日目〜楽しかったね〜

 今日は最終日でした。池田市にあるカップヌードルミュージアムで、インスタントラーメン誕生の歴史に触れると共に、製品化していく中での工夫について学びました。メインは自分だけのオリジナルカップヌードルを作成することで、それぞれの個性が表れたカップ麺になりました。食べるのがもったいない感じです。

 その後、万博記念公園に立ち寄り、太陽の塔を見学したり、昼食をとりました。

 楽しい時間はあっという間に過ぎた印象です。生徒たちは3日間一緒に過ごしたことで、今まで以上に絆が深まったように思います。お互いの心配りが素晴らしいと思いました。いつまでも良い仲間でいてください。

 早朝から遅くまで、生徒に配慮し、良い修学旅行となるよう企画運営をされた先生方、本当にありがとうございました。思い出に残る時間になりました。

 また、3日間、お世話いただいた東武トップツアーズ(株)の黒崎さんには、大変お世話になりました。深く感謝申し上げます。

(帰りの列車の中で)

修学旅行2日目〜思いが伝わってきました〜

 今日はユニバーサル・スタジオ・ジャパンを1日満喫しました。朝食を予定通り終え、元気いっぱい、急ぎ足で向かいました。まだ開園前でしたが、外国から来られた方も含め、とてもたくさんの人でした。そのため、通常より早くゲートが開きました。

 入場してからは、前もって打ち合わせしていた通り、人気のあるアトラクション目がけて、みんなで向かいました。とても暑い日でしたが、友達を気づかいながら、担任の先生に導かれて安心して楽しんでいる様子がとても印象的でした。

 何より先生方の生徒に対する温かい思いが伝わってきました。

 生徒にとっても一生の思い出に残る1日となったことを願い、ホテルに帰ってきました。

修学旅行1日目〜トラブルも乗り越えました〜

 生徒達がとても楽しみにしていた修学旅行当日です。今日から三日間、関西方面へ。羽咋駅に集合し、金沢駅から新幹線に乗り換え、予定通り敦賀駅に着いたのですが…。

 信号トラブルがあり、新大阪行きのサンダーバード号が突如運休となり、別の列車に乗り換え、2時間遅れて到着しました。急な予定変更にも落ち着いて対応し、無事、関西の文化(食文化、伝統文化)に触れた1日となりました。

 夕食は、明日行く予定のユニバーサル・スタジオ・ジャパン近くのお店で食べ、明日への思いを馳せていました。

羽咋七塚めぐり

 学校の所在地である羽咋について興味・関心を持つ機会とし、今後の「総合的な探究の時間」に繋げることを目的に、「羽咋七塚めぐり」を行いました。

 2グループに分かれ、5月15日に「探究」についてレクチャーしていただいた金沢大学の学生さんに案内してもらいながら、羽咋神社を起点に、「大谷塚」「大塚」「宝塚」「水犬塚」「姫塚」「剣塚」「痛子塚」を回りました。七塚には「イワツクワケノミコト」に関係する人や物が眠っているそうです。

 学生さん達は、「七塚」と「水」という羽咋市を代表する 2 つの地域資源を活用し、地域の小学生に七塚を巡ってもらうことで、羽咋市の歴史文化に対する関心を集めるとともに、地域の歴史的価値を若い世代に伝え、自らの地域に対する誇りの醸成に繋げることを目的に、「めざせ七塚マスター!」という企画を昨年秋に実施されています。

 今回は実際のフィールドワークを疑似体験しながら、今後の「探究的な学び」に繋げたいという思いから「羽咋七塚めぐり」をお願いしました。

 お忙しい中、ご協力頂いた金沢大学の中谷陽さん、松本遙紀さん、本当にありがとうございました。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

千里浜海岸清掃ボランティア

 地域社会と積極的にかかわり、地域のことを学び合うことを目標に、全校生徒で協力して「千里浜海岸の清掃ボランティア」を行いました。少し肌寒い天候でしたが、生徒達は元気いっぱい活動していました。

 実施にあたっては、本日の活動だけではなく、事前に千里浜海岸について地元の 松永幸則さん から学び、今日の活動に繋げました。

 活動の最後に海岸維持のために、それぞれが思いを込めて「一砂」をまきました。

 「ふるさとを学ぶ」良い機会になってくれたらと思います。

 ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

「第60回機械工業見本市 MEX金沢2024」に行ってきました!

 県内外の様々なモノづくりを一度に見学できる「機械工業見本市」に参加することにより、製造業への就職希望の生徒はもとより、そうではない生徒にとっても視野を広げる機会とすることをねらいとして、石川県産業展示館で開催されている「第60回機械工業見本市 MEX金沢2024」に2年生から4年生の生徒が参加しました。

 時間が限られていたので、ワークショップに参加できなかったことはとても残念でしたが、それでも、自らVR体験をしたりするなど、熱心に企業の説明を聞いている姿が見られました。

 参加して感じたことをこれからの学校生活に活かして欲しいと思います。

「総合的な探究の時間」が始まりました!

 金沢大学融合学域観光デザイン学類准教授 川澄厚志 先生と同大学人間社会学域地域創造学類卒業生及び学生さんに講師として来校していただき、①探究成果物「すごろく」を体験し、「能登の里山里海」の豊かさを知ること、②大学生が課題解決に取り組んだ2つの報告を聴き、探究のプロセスを学ぶことをねらいとして、「探究基礎ワークショップ」を実施しました。

 まずは、川澄先生から「探究活動から地域の豊かさを次世代に継承することを考える~観光まちづくりの実践で見えてきたこと~」というテーマでお話を伺い、その後、「のとまるわかりすごろく」を実際にやってみたり、「大学生が語る探究story」ということで、実体験に基づく「探究の面白さ」などについてレクチャーを受けました。

 何よりも本校生徒と年齢的にも近い学生さんから、探究についてのみならず、大学ってどんなところであるのかについても伝えてもらい、とても有意義な時間になりました。

 川澄先生をはじめ、講師を務めていただいた大学関係者の皆様、どうもありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

将来の進路に向けて~大人からのメッセージ~

 先日、進路について系統別に説明を聞く機会を設けることを通して、産業や職業、上級学校への興味・関心を高め、自分に合った進路を選択するための情報を収集し、進路実現に向けての意欲を喚起することをねらいとして、進路ガイダンスがありました。

 生徒たちの振り返りには、「説明がわかりやすく、将来の職業についての関心が高まった」や「話を詳しく聞いてみることで、新たに分かったことがあってよかった」などと記され、視野が広がる機会となったことが分かりました。

 また、「上級学校等に行くということや仕事をするということはどういうことなのか」というお話もあり、キャリア教育に繋がる貴重な時間となって良かったと思いました。

 それぞれが感じたたことを日々の学校生活に活かして、進路実現を果たして欲しいと思います。

 参加していただいた学校及び企業の関係者の皆様、本当にありがとうございました。