第61回 石川県理科教育研究大会 七尾・鹿島大会
大会主題 「小・中・高をつなぐ理科教育のあり方」
副題 ~理科の見方・考え方を軸とした主体的な探究活動を通して~
大会実行委員長 水谷内 良郎
(中能登町立中能登中学校 校長)
このたび、第61回石川県理科教育研究大会、七尾・鹿島大会を中能登町で開催できることを心からうれしく思っております。
令和6年1月1日の能登半島地震により、奥能登地区を中心に大変な被害に遭いました。ライフラインや施設設備だけではなく、被災者の精神的なダメージも大きいです。被災した皆様には、心よりお見舞い申し上げます。このような状況の中ではありますが、小学校、中学校、高等学校の理科関係者が、研究授業や分科会提案等を通して相互に学び合えることは本当に価値あることです。
今大会は、10月4日(金)に大会主題を「小・中・高をつなぐ理科教育のあり方」,副題を「理科の見方・考え方を軸とした主体的な探究活動を通して」と設定して開催します。この主題・副題に基づいた研究授業を、石川県立鹿西高等学校、中能登町立中能登中学校、中能登町立鹿島小学校で行います。また、研究授業や記念講演はオンライン配信、分科会は誌面提案で行う予定となっております。これらの研究授業や記念講演、分科会提案等をご参観いただく先生方の授業力の向上や理科教育の発展に繋がることを期待し、願っております。
そして、今回の講演者に、金沢大学教授 松原 道男 氏をお迎えいたします。松原先生は、人工知能の理論に基づくAIモデルによって、児童生徒の自然認識や学習プロセスの解明を行い、理科の学習を中心とした教科の学習のあり方について提案を行うとともに、同モデルを用いた学力調査と学習状況調査の関連を分析するシステムや理科の自由記述の解答を評価するシステムなどの開発を行っています。また、優れた理科授業のビデオ記録と理科授業場面に対する学習者の思考や態度の分析によって、よりよい理科授業のあり方について検討しています。児童生徒の知識や思考の視点から、理科教育のあり方について講演をいただく予定になっております。
本大会は、能登半島地震が発生する前の時点では、公開授業のみを現地に参集する形で開催する準備を進めていました。しかし、公開授業を準備するスタッフには、被災した職員がいます。また、公開授業のために遠方より参集される方の中にも被災した方々がいることが予想されます。本大会に関わる全ての皆様方の負担を考慮し、どんな方法で行うことが良いのかを検討しました。詳しくは、後日連絡させていただきます。多くの皆様方のご参加をいただき、有意義な大会になるよう、実行委員が心を込めて準備を行ってまいります。よろしくお願いいたします。