校長ブログ

視野を広げる~1000年の時を超えて感じたこと~

 石川県立美術館で開催されている、国宝8件、重要文化財93件を含む200件超の奈良国立博物館の至高の仏教美術コレクションが展示された「まるごと奈良博」に行ってきました。

 印象に残った展示は、「写経」でした。1000年の時を経ているとは思えないほど綺麗に保存され、端正な文字に当時の人々の強い祈りを感じました。国家事業として官立の写経所が設けられていた時代の「本物」を見ながら、当時のことについて思いを馳せると共に、先人の営みの上で成り立っている「今」について、深く考える時間となりました。

 生徒の皆さん、先生方、時間をつくって、積極的に視野を広げてください。

働くということはどういうことなのか~定時制・通信制高校生を対象とした企業ガイダンス~

 定時制・通信制高校生を対象とした企業ガイダンスが県立金沢中央高等学校を会場に行われました。企業の方から直接お話を伺うことができる貴重な機会となりました。

 会場を回った中で、印象に残った言葉などを紹介します。

  • 職場で苦労していることは何ですかという質問に対して、「人間関係です。だから、挨拶を大切にしています」
  • 先輩と後輩の関係性や雰囲気を聞かれて、「コミュニケーションを大切にしています」
  • 社会人の心構え:①もらう側から与える側へ、②自分の管理(体調・時間・お金)、③やりがいを見つける
  • 会社として求めている人:①誰かの笑顔のために一生懸命になれる人、②社会をよりよくする仕事をしていきたい人、③新しい挑戦にチャレンジしたい人、④新たな価値を生み出したい人
  • 会社の成長は社員の成長

 など…。

 「働くということはどういうことなのか」について、感じてくれたらと思います。そして、将来に向けて感じたことを、日々の生活に活かしていってほしいと思います。

 参加された企業の皆様はもちろん、運営に携われたすべての方々に、厚くお礼申し上げます。

 

金大連携サポート ~学び合う~

 昨年度の9月に引き続いて、石川県教員総合研修センターの金大連携サポートを活用し、金沢大学学長補佐 人間社会研究域学校教育系 准教授 本所 恵 先生にお願いして、「主体的に学習に取り組む態度」の評価について職員研修を実施しました。

 研修は、①昨年度の研修を受けてどのように取り組んできたのかについての発表、②①を受けて「主体的に学習に取り組む態度」の評価に向けてのグループワーク及び発表、③本所先生からのご助言、という流れで実施しました。先生方の思いのこもった発表とグループワークが行われ、予定していた時間をオーバーしました。最後に、本所先生からご助言をいただき研修を終えました。

  • 思考力・判断力・表現力の育成と主体的に学習に取り組む態度の育成は関係があり、それに繋がるタスクを開発する力が教員に求められている
  • 授業(学習)においては、対話しながら、生徒がどういうイメージを持っているかを見取りながら進めることが大切である。

 今日の学びを実践に活かし、主体的な学習に取り組む態度を育成していきたいと思います。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

「育てられる」立場から「育てる」立場へ

 今年度も親子交流事業が行われました。この取り組みを本校で開催できるように参加していただいたご家族と、ご尽力いただいた関係者の皆様に、厚くお礼申し上げます。

 単に子どもと触れあうことだけが目的ではなく、①子どもの発達や親の子どもへの関わり方に関心をもつ、②「育てられる」から「育てる」転換期にあるという意識を醸成する、という大きなテーマのもとに実施されていることを知ったのは昨年度のことで、それ以来、とても大事な取り組みであると感じています。

 今日得たことを、これからの生活に活かしていって欲しいと思います。

地域の特色を活かしたふるさと教育推進事業~鵜様道中にみる邑知地溝帯の歴史と文化~

 本校の校歌で「目路も遙かな邑知野」「遠山並も麗しく」「川は注ぎて海の青」と謳われている邑知地溝帯の歴史と文化について知ることと、世界農業遺産や国重要無形民俗文化財を次世代に伝える2つのミュージアム(のと里山里海ミュージアム・鵜様道中の宿ミュージアム)を見学し、先人の知恵や生きてきた証に触れ、自分の住んでいる地域に誇りを持つとともに、その伝承方法について考察することを目標に、実施しました。

 参加した生徒・教員が「邑知地溝帯の歴史と文化」について理解を深めただけでなく、探究活動におけるフィールドリサーチ(現地調査)の重要性にも気づくことができた企画となりました。今年度の「総合的な探究の時間」の取組に繋げていきたいと思います。

 実施にあたっては、鵜様道中の宿保存会事務局長の 道端弘子 様や、のと里山里海ミュージアム副館長の 和田学 様、気多大社神主の 森川 様に大変お世話になりました。この場を借りでお礼申し上げます。