校長のつぶやき

第3学期始業式挨拶

新年、あけましておめでとうございます。

年の初め、そして3学期の始業に当たり、私から少し話をします。

今年はうさぎ年です。うさぎは、その跳躍する姿から「飛躍」「向上」を象徴するものとして親しまれ、うさぎ年は、新しいことに挑戦するのに最適な年と言われています。

早速、今年の書き初めに、「飛躍」の2文字、そしてその横に「壁を越える」を添えて書き、校長室前に掲示させてもらいました。

 

もう3年前になりますが、かほく市の小学5年生が、「かべの向こうに何がある?」という本を読んで読書感想文を書き、全国コンクールの県代表となった作品を毎日新聞の朝刊で見つけ、とても感心したことがあるので、その内容を簡単に紹介したいと思います。

 

・壁とはどんな壁で、壁の向こうに一体何があるのか気になってこの本を読んだ。

・みんなが恐れて見ようとしなかった壁の向こう側を、主人公のネズミが勇気を出して飛び越えて見てみると、たくさんの色で溢れる夢のような世界が広がっていたという話だった。

・自分は人前に立ったり話をしたりするのが苦手な人間だが、あるクラブのクラブ長を決める際に、勇気を出して手を上げて選ばれると、家族や先生がたくさん褒めてくれた。

・これまで、はじめから「できない」と思い込んで新しいことにチャレンジすることなく過ごしてきたが、勇気を出してクラブ長になってからは、なんだか自分が変わった気がする。

・やればできると思えるようになったし、やってみようという気持ちにもなったし、自分がやらなくてはという責任感も持つことができるようになった。

・昔の自分は「できない」とか「はずかしい」といった見えない心の壁を作っていたように思う。

・自分は勇気を持ってクラブ長になったことで、世界が広がった気がする。

・これからもいろいろな壁に出会うかもしれないが、その壁というのは、本当は見えない心の壁だということを意識し、勇気を持って自分で壁を乗り越え、いろいろなことにチャレンジしていこうと思う。

 

どうですか。何か心に響いてくるものがありませんでしたか。

私は、仕事でいろいろな壁にぶつかっていて、逃げることばかり考えていた時期にこれを読んで、たくさんの勇気と元気をもらいました。

それからというもの、仕事に前向きに取り組むようになり、少し成長することができたように思います。

皆さんにも是非、自分で勝手に作っている心の壁を取っ払い、うさぎ年であるこの年に、大きく飛躍、向上してもらいたいと願っています。

 

最後に3年生のみなさん、2学期の終業式でも話しましたが、卒業までに登校する24日間という限られた時間を大切にして下さい。毎日の授業、テーマ研究発表会、学年末考査はもちろんのこと、W坂、S字坂を上り下りする登下校の時間や、友達との休み時間での何気ない会話など、学校の日常のあらゆることが、年月を経て振り返ったときに、大切な思い出の1ページとしてよみがえってくるものです。高校生活の最後をしっかりと良い形で締めくくって、4月からは社会人として、あるいは新たな学校で、気持ちの良いスタートを切ってもらいたいと思います。

 

令和5年が、みなさん一人一人にとって素晴らしい年になることを祈り、私からの始業式の挨拶とします。