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蒼頡は鳥の足跡で文字を創ったそうだ(校長日記)

PBSと「インナーゲーム」ところで「インナーゲーム」ってご存じですか?

 おはようございます。幼いころ、雪が降る前に必ず雷が鳴ると聞かされてきました。(皆さんはどうですか?)今週末雷とともに、あられが降っています。冬の雪だよりがもうすぐそこまで来ているようですね。

 今日も一日いい日でありますように。

 PBSについて、私が思っていることを一つ。 

 本校で取り組んでいるPBS(ポジティブな行動支援)ですが、児童・生徒の良い所を認め、ポジティブな行動を増やすことで、問題行動が発生する機会や回数、時間を減少させるというものですが、ここに「インナーゲーム」への理解が入ると面白いなと、最近思っています。

 ティモシー・ガルウェイが唱える「インナーゲーム」は、人の心の中にはセルフ1(指示や反省をしている自分自身、時に自分自身を叱責・罵倒することもある)と、セルフ2(本来自分自身が持っている力を発揮する。ただし、セルフ1による指示・命令、ときに叱責などに大きく影響される自分自身)が存在するというもので、人は、セルフ2に任せておけば何事も上手に行動、或いはプレイしようとするものなのだが、「ああしろ、こうしろ。」だとか、「なんて下手くそなんだ。」などとセルフ1の内なる声(人が自らの内側に作りだした教えたがりのコーチ)に邪魔され、自分の思い通りの行動やプレイができなくなる。セルフ1は常にセルフ2の上に立ち、支配的であり、評価を下し、時にその評価は自己肯定感を下げてしまうことにつながる。このようなことは誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

  ここからは私の私見ですが、児童・生徒たちは本来正しく行動できる力を持っているはずであると考え、行動支援をしていく。このような立場に立って、児童・生徒の良いところを認め、褒めて行動として引きだしていくことがいわゆるPBSだと考えています。子どもたちの力を信じ、子どもたちに委ねることで、大きく力を発揮し成長していくと信じています。

  教員が「あれダメ、これダメ。」「なんでできないんだ。」などとネガティブな声掛ばかりしていては、本来持てる力を子どもたちが発揮できないばかりでなく、違った方向へ向かうことで、児童・生徒と対立関係に陥ることにつながってしまう。このようなことはこれまでもたくさん経験してきました。

  子どもたち自身の中にもセルフ1のような小言をいう存在がいるにもかかわらず、教師がそれに追い打ちをかけるように指示・命令等を続ければ、誰もがいやになるに違いありません。

  ちなみにセルフ1を黙らせ、本来持つ力を発揮する方法としては、インナーゲーム理論を踏まえたテニスの指導法「バウンズ・ヒット法」があるのですが、それは相手コートからかえったボールが自コートにバウンズした時を「1(イチ)」ラケット面にボールがヒットしたときに「2(ニイ)」というだけなのですが、これが見事に相手コートへボールを打ち返す結果となるのです。「1(イチ)、2(ニイ)」と言うだけでセルフ1を黙らせることができる。人は同時に2つのことをすることができない事を応用しているのですが、PBSも同様によい行動と悪い行動は同時に現れることはない。良い行動を増やすことでマイナスな部分を減らしていくと言うところではインナーゲームと一緒だと思っています。

 私たち教師のポジティブな言葉かけは、子どもたちの良い行動をどんどん増やしていく。そのためにも子どもたちの力を信じ、子どもたちに委ね、勇気をもって実践していくことが大切なのだと思っています。

 長文すみません。ここまで読んでいただいた方にはお礼を申し上げます。

 週末です。

「がんばろう のと がんばろう いしかわ」

ワクワクを楽しもう

今日も楽しく一生懸命